化粧品が女性も、地球も美しくする。コーセーが展開する化粧品ブランド「雪肌精」は、「あなたが美しくなると、地球も美しくなる。」というメッセージを掲げた「SAVE the BLUE」プロジェクトを続けている。ビジネスと環境保全活動の両立。この理想を追う「雪肌精」の姿勢に共感の輪が広がり始めている。
「SAVE the BLUE」は、2009年の夏に始まった。キャンペーン期間中、生活者が「雪肌精」シリーズの対象商品を購入すると、その容器の底面積分の合計に相当する面積の環境保全費用をサンゴ育成活動費用として沖縄県の地域団体に寄附するというもの。化粧品を通じて肌も地球も美しくするという考え方は、まずコーセーの社員やビューティコンサルタントの心をつかみ、それが取引先の社員にも伝播。「SAVE the BLUE」の活動は、年を重ねるごとににぎやかになった。
その結果、サンゴ植え付け本数は、09年から19年までの累計で1万7342本に到達。面積に換算すると、1億519万4126平方メートルで、25メートル公認プールの約28倍に相当する。そして「SAVE the BLUE」が10年目を迎えた18年、冬期プロジェクトとして、東北の森林保全活動のサポートを開始。この仕組みも夏期と同じで、購入された対象商品の底面積分の合計に相当する面積の植樹費用を寄付する。
海から森まで。「SAVE the BLUE」は、青い地球を守るプロジェクトに進化した。1985年に誕生した「雪肌精」の代表商品は化粧水。和漢植物エキスの力を最大限に引き出し、透明感のある肌に導くのが特長で、その累計出荷本数は6000万本(2019年2月末時点)にもなる。「雪肌精」は人気商品の地位に満足せず、化粧品ブランドの枠を越え、社会に不可欠な存在になろうとしている。その原動力が「SAVE the BLUE」の理念に共感し、雪肌精に集う人々の後押しであることは指摘するまでもない。
この雪肌精「SAVE the BLUE」プロジェクトの価値について、夏期キャンペーンのパートナーであるサンゴの移植を行う有限会社「海の種」の代表・金城浩二さん、冬期キャンペーンのパートナーである東北の森林保全活動を行うNPO法人「森は海の恋人」の理事長・畠山重篤さん、コーセーの鎌田昌人コンシューマーブランド事業部長に語り合ってもらった。