コーセーホールディングスの2026年12月期第2四半期連結決算は、中国免税や北米のタルトブランドが貢献し売上高が前年同期比2.7%増の1649億1500万円と増収を確保した。アルビオン創業70周年施策や積極的なマーケティング投資が利益を圧迫し、営業利益が41.5%減の66億1700万円。経常利益が8.2%減の88億1600万円、親会社株主に帰属する中間純利益が19.9%減の56億8200万円となった。
地域別では、日本の売上高が3.4%減の1011億9600万円となった。アルビオン事業では、「エレガンス」が日中韓路線の減便などを背景に国内免税売り上げが減少したものの、国内販売は「アルビオン」を中心に堅調に推移した。コーセーコスメポート事業では、「クリアターン」が競争激化の影響を受けた一方、第2四半期単体(4~6月期)は「サンカット」や「ソフティモ」の大型販促が奏功し、四半期ベースでは増収へ転じた。
アジアは24.0%増の261億4100万円と大きく伸長した。中国本土では「コスメデコルテ AQ 毛穴美容液オイル」を中心としたセット販売やECイベントが好調だったほか、中国免税では海南島需要の回復に加え、免税事業者の統合完了に伴う事業正常化が業績を押し上げた。
北米は5.9%増の326億5800万円となった。タルトはセフォラで主力商品の販売が拡大し、TikTokを活用した販売も寄与。店頭消化、出荷とも過去最高を更新した。欧州でもセフォラとの連携強化や自社EC施策が奏功し、2桁成長を達成した。その他は、28.3%増の49億1800万円だった。
下期は収益回復に向け、主力ブランドへの投資を継続する。コスメデコルテではリポソームシリーズを軸にCRMを強化し、自社ECやAmazonでの販売拡大を進めるほか、「AQ 毛穴美容液オイル」の育成やトラベルリテールでの販促を強化する。「ONE BY KOSÉ」は主力美容液「セラムヴェール」のエイジングケア訴求を本格化し、「メイク キープ」は大型プロモーションや新製品投入で需要喚起を図る。タルトはセフォラでの展開拡大やTikTokを活用した販売を加速し、コーセーコスメポートは新ブランド「ウルタンク」の投入や主力ブランドの販促強化で巻き返しを目指す。
また、トラベルリテール事業では、日本や中国免税に加え、欧米を含むグローバル展開を拡大する。パンピュリは中国初出店を皮切りに、日本でも青山やGINZA SIXへの出店を予定し、アジアを中心としたブランド認知向上を進める。
通期連結業績は売上高が6.0%増の3500億円、営業利益が8.3%増の200億円、経常利益が2.2%減の210億円、親会社株主に帰属する当期純利益が19.9%減の121億円を見込む。
コーセー本体を再編 「成販一体」で収益力向上へ

澁澤宏一コーセーホールディングス社長 グループCOO
コーセーは中期経営計画「Milestone 2030」に向けた収益基盤の強化を目的に、主力事業を担うコーセーの構造改革に着手する。2028年1月にコーセーがコーセー化粧品販売を吸収合併し、商品企画・開発から営業・販売までを一体化した新体制へ移行する。これまで商品企画・開発と営業・販売を別会社で担ってきた体制を見直し、ブランドごとに企画から販売までを一貫して担う「成販一体」の組織へ転換することで、市場変化への対応スピードを高める考えだ。事業ごとの独立採算制も導入し、収益構造の可視化と利益責任を明確にするほか、AI・DXを活用した業務改革や人材ポートフォリオの最適化、管理部門の統合による生産性向上も進める。
コーセーHDの澁澤宏一社長グループCOOは構造改革について、「実現したいのは売り上げのアップだ。ものづくりから営業・販売まで一体化することで市場対応力を高めたい」と説明。「事業ごとの損益がより明確になり、売り上げだけでなく利益も伴う体制へ変えていく」と狙いを語った。




















