エステーの2024年3月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比2.3%減の229億1600万円、営業利益が16.8%減の13億7100万円、経常利益が2.0%減の18億800万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が0.9%減の12億800万円と、減収減益となった。売上高は、エアケアが堅調だったものの、衣類ケアの減少が響いた。利益面では販売価格の引き上げやマーケティング費用の抑制を行ったが、原材料高騰や為替変動が想定を上回り、減益となった。
カテゴリー別の売り上げを見ると、エアケア(消臭芳香剤)は、「消臭力 DEOX」シリーズが落ち込んだものの、「消臭力 Premium Aroma」シリーズにラインナップを追加した寝室用フレグランス「消臭力 Premium Aroma For Sleep 寝室用」が貢献したほか、「消臭力 Premium Aroma Stick」や「消臭力 トイレ用 Premium Aroma」の高付加価値品が伸長し、売上高は0.3%増の107億4500万円となった。
衣類ケア(防虫剤)は、春シーズンに外出機会の増加により購買行動が低迷し、またシーズン後半の機会ロスもあり、「ムシューダ クローゼット用」「ムシューダ 引き出し・衣装ケース用」や「ネオパラエース」といった既存の主力品が落ち込み、売上高は9.1%減40億3100万円となった。
サーモケア(カイロ)は、使い捨てカイロの販売価格を見直した結果、売上高は9.5%増の12億1800万円となった。
ハンドケア(手袋)は、衛生意識の高まりによる需要が落ち着いたこともあり、指先を抗ウイルス加工した「ファミリービニール うす手」手袋や使いきりの極薄手タイプが落ち込み、売上高は10.7%減の25億7900万円となった。
湿気ケア(除湿剤)は、「備長炭」シリーズや「ドライペットクリア」の拡売を強化し、高付加価値品へシフトする取り組みを推進。タンクタイプは値上げにより貢献したものの、シートタイプが落ち込んだことから、売上高は1.2%減の19億1800万円となった。
ホームケア(その他)は、「洗浄力」や「米唐番」のブランドを育成していく他、育成事業としてペットケア用品拡売への取り組みを積極的に進めています。「米唐番」や「エステーペット」は伸長し、売上高は2.7%増の24億2300万円となった。
24年3月期通期業績は、売上の高1.7%増の463億5000万円、営業利益が1.4%増の24億5000万円、経常利益が2.5%増の28億円、親会社株主に帰属する当期純利益が3.9%増の19億円と期初予想を据え置いた。