RX JAPAN主催のCOSME Week 2026 TOKYOが、東京・有明の東京ビッグサイトにおいて2026年1月14〜16日の3日間開催された。COSME Weekは、化粧品や美容食品の原料/OEM/パッケージから、スキンケア/ヘアケアなどの最終製品、エステ/美容医療などを網羅する総合展だ。会場では化粧品開発展、国際化粧品展、化粧品マーケティングEXPO、ヘアケアEXPOの四つの展示会が同時展開され、来場者は1日目1万133人、2日目1万1511人、3日目1万919人、3日間合計で3万2563人を数えた。
基調講演では、ポーラ化成工業の島貫智匡執行役員研究担当が「技術と情熱が生む美〜ポーラ化成工業の研究哲学」のテーマで講演したほか、マーケティング、商品企画、市場トレンドなどさまざまな切り口で多数の講演、セミナーが行われた。
化粧品開発展においては、OEM・ODM、原料・添加剤、容器・パッケージに関わる企業がブースを設置。OEM・ODMでは、グループ化したTOAとトキワが共同出展したほか、アサヌマコーポレーション、ピカソ美化学研究所、コスメテックジャパン、ジャパンビューティプロダクツ、中野製薬、東洋ビューティ、エア・ウォーター・リアライズ、ミリオナ化粧品といった研究開発に強みを持つ企業が多数出展。さらに、原料供給からOEMまでの一括したサービスを提供する太陽油脂、テレバイオ、商品の売り方に関わるマーケティングサービスまで提供するBAYCOSMETICSといった新進の受託製造企業も出展。高い技術を反映した商品やそれに関するデータ、独自に調達しているユニークな容器、マーケティングサポートに関してデータなどを交えて情報発信した。
国内最大手のTOA・トキワグループのブースでは、TOAの肌に優しい防腐設計技術とトキワの容器まで含めたカラーコスメ開発の特許技術によって肌への優しさに加えて色持ちなどの機能性もアップしたリキッドアイライナーを紹介した。
東洋ビューティは「Tradition Zone」と「Innovation Zone」で同社の伝統と革新を発信。ここから生まれた取り組みの中からフェムケア、美容医療、グローバル、処方ライブラリの四つのコンセプトで処方ラインアップを展示した。
アサヌマコーポレーションは、有機ゲルマニウムである「ASAI Germanium(アサイゲルマニウム)」を次世代差別化原料として独占提供開始をアピール。スキンケアからメイクアップまで幅広い化粧品に配合可能な同原料をブース中央に展示し、研究員が詳細に説明。15日に実施したセミナーでは、同社化粧品研究所の櫻井正利所長代行、浅井ゲルマニウム研究所企画部の土井山爽太課長が同原料の特徴と化粧品分野での活用の可能性を伝えた。
ピカソ美化学研究所ではトレンドを抑えたユニークな処方を紹介。ペプチド乳化、カプセル化技術、ニードルペンを用いた注入型美容液など、取引先が今求めている剤型を紹介した。
コスメテックジャパンは九つの処方の展示で技術力を紹介。「人」を目立たせることを目的としたコーナーや、テクスチャーの違いが分かりやすいエッセンス・クリームの処方バーを展開した。
ジャパンビューティプロダクツは「6つのNo.1処方」で支持されるカテゴリーを展示したほか、マルチバームやこしあんのような水分クリームなど、見どころ多数のブースを構築した。
中野製薬は多様なヘアケアアイテムを紹介。製品処方はもちろん、サステナビリティ、AI活用などトレンドを捉えた生産体制によるサポート力を示した。
ミリオナ化粧品では、ブース中央にて最近開発した剤型をまとめて紹介。2層式の美容液や3層クレンジング、オーロラゲルクリームなど、見た目から気分が上がる化粧品の技術提案を進めていた。
BAYCOSMETICSは、化粧品の受託製造から販売までをサポートする一気通貫のサービスを提供。Qoo10との業務提携で同プラットフォームにおける販売施策の展開が可能になる。
太陽油脂は次世代キャリアテクノロジーを紹介。その高い浸透力はリポソームの次代を担う可能性を秘めている。
今回が初出展のナリス化粧品はふき取り化粧水の実力を、角質クリア体験で訴求。バラの研究や日焼け止め製剤など、多様な切り口でブースを展開した。
原料大手の一丸ファルコスは、スキンケアとヘアケアでそれぞれ三つの独自成分を発信。タイパとともにドライヤーなどのダメージを低減する速乾ケラチン、ケラチンとシルクの利点を融合したユニークな視点の原料などを紹介した。
テレバイオは、リポソーム化化粧品原料「セクレトームエキス Nano」を紹介するとともに、新たに開始したODM/OEMサービスについて伝え、美容医療、クリニックの従事者がブースを訪れていた。
エア・ウォーター・リアライズは、SIRT(長寿遺伝子)に着目したエイジングケア、TSLP遺伝子に着目した敏感肌ケアを大きく打ち出した。これらは特許出願技術となっており、製品の差別化が期待される。
ポイントピュールは沖縄素材や海泥で沖縄の自然由来の素材をアピール。フェイスマスクやボタニカルオイルなどのOEMも紹介した。
日本製紙はパルプを製造する技術から生まれた原料「セレンピア」と、詰め替えパウチを紙パックにする新発想の容器「SPOPS」の2本柱でブースを展開。画期的なアイテムに注目が集まった。
一方の国際化粧品展では、美容の原料として注目を集めていたCBD(カンナビジオール)を採用した商品の提案は影を潜めた。国内でCBDが医療用医薬品として承認されたことを受け、ビジネス面でのリスクを回避する動きが顕著になった格好だ。美容・サプリメントに特化した展示会がCOSME Weekから切り離されたことも提案する企業の減少につながった。
会場1階では、化粧品業界におけるデータ活用をリードするアイスタイルが、マーケティングはもちろん、開発、販促のあらゆるシーンに寄り添うAI分析ツール「@cosme Copilot」を紹介。アットコスメに投稿されたユーザーの声をAIが解析し、ターゲット属性やインサイトを可視化する。意思決定を支えるデータを迅速に提供するサービスにブースを訪れた人が驚きの声を上げていた。
なお次回のCOSME Week 2027 TOKYOは、27年2月17〜19日の3日間、東京ビッグサイトにおいて開催される予定だ。★
月刊『国際商業』2026年03月号掲載


























