エステーの2023年3月期第2四半期連結業績は、売上高は前年同期比0.1%減の234億4800万円、営業利益同36.2%減の16億4900万円、経常利益同32.0%減の18億4600万円、親会社株主に帰属する四半期純利益同34.0%減12億1800万円となった。

売り上げは、サーモケアの出荷が伸長したものの、残暑で衣替えシーズンが後倒しになった衣類ケアが減少。利益面では、円安による仕入コストの上昇に加え、成長に向けてマーケティング費用を戦略的に投下したことで販売費及び一般管理費が増加したことが圧迫要因になった。

カテゴリー別にみると、売り上げの45.7%を占める主力のエアケア(消臭芳香剤)は、既存主力品の売り上げ安定化と高付加価値品の育成に向けた取り組みを推進。既存の主力品である「玄関・リビング用 消臭力」が伸び悩んでいるものの、高付加価値芳香剤の新製品「消臭力 Natulief 玄関・リビング用 リードディフューザー」の貢献や、Premium Aromaシリーズの「玄関・リビング用 消臭力 Premium Aroma」等の高単価・高付加価値品が堅調に推移し、売上高は同0.2%増の107億1100万円となった。

衣類ケア(防虫剤)は、今春の衣替えシーズンの展開を前倒ししたこと、また残暑により今秋の衣替えシーズンが後倒しになったことで「ムシューダ 引き出し・衣装ケース用」や「ネオパラエース」といった既存の主力品が落ち込み、売上高は同7.3%減の44億3600万円となった。

サーモケア(カイロ)は、主に貼るタイプの使い捨てカイロが増加した結果、売上高は同23.6%増の11億1300万円。

ハンドケア(手袋)は、業務用手袋等が伸長したものの、値下げによる販売価格の改定や、衛生意識の高まりによる需要が落ち着いたこともあり、売上高は同0.5%減の28億8800万円となりました。

湿気ケア(除湿剤)は、脱コモディティ化に向けて「備長炭」シリーズや「ドライペットクリア」を強化し、高付加価値品へシフトする取り組みを推進。上期は主にタンクタイプの除湿剤が伸長し、売上高は同1.3%増の19億4000万円となった。

ホームケア(その他)は、お米の虫よけ「米唐番」が堅調に推移した他、成長するペットケア市場に参入したことや、今春発売した新製品の野菜の鮮度を守る「新鮮番」が貢献したこと等により、売上高は同3.2%増の23億5800万円だった。

2023年3月期通期業績は、売上高は同4.5%増の475億円、営業利益は同21.6%減の25億5000万円、経常利益は同18.1%減の28億5000万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同71.3%増の19億円と期初予想を据え置いた。