エステーは、4月25日に2019年3月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比1.7%減の477億8200万円、営業利益は同18.4%減の28億3900万円、経常利益は同21.6%減の27億2200万円、純利益は25.2%減の18億300万円と減収減益。いずれも当初計画を下回った。

売上高をカテゴリー別に見ると、エアケア(消臭芳香剤)は、既存品のトイレの消臭力スプレー等が堅調に推移したほか、プレミアムアロマフレグランスシリーズ等の高単価・高付加価値品が伸長したことから、前期比1.6%増の208億800万円。ハンドケア(手袋)は、機能性を高めた業務用手袋が好調に推移したことから、同3.7%増で57億7500万円。湿気ケア(除湿剤)は、昨夏発売の「ドライペット クリア」がプラスに寄与し、同1.6%増の30億100万円。ホームケア(その他)は、昨年末発売したマスクに塗る花粉対策アイテム「Morilabo 花粉バリアスティック」のほか、トイレ用洗剤が好調。同1.9%増の39億4000万円となった。

一方で、衣類ケア(防虫剤)は衣替えの時期が前倒しとなったことがマイナスに寄与し、同2.3%減の91億900万円。サーモケア(カイロ)は、18年秋に立ち上げた新ブランド「OnStyle」シリーズが売上げを伸ばしたものの、前期比20%減の51億4600万円だった。同年のカイロ市場(9月17日週からの累計)は、記録的な暖冬の影響で、前年比75.8%と大幅減。つまり、エステーは、市場の減少率は上回り健闘。季節要因に苦戦を強いられたわけだ。

20年3月期のテーマは「ブランド筋力増強で脱皮」。今期は、①主力ブランド育成・強化、②新分野・新市場、③海外成長への基盤づくり、④サーモケアケア成長事業へ、⑤成長に向けた体制づくりに注力する。連結業績予想は、売上高3.6%増の495億円、営業利益2.1%増の29億円、経常利益4.7%増の28億5000万円、純利益横ばいの18億円を見込んでいる。