エステーの2022年3月期第1四半期決算は、売上高が107億6900万円、営業利益が9億3400万円、経常利益が10億3100万円、純利益が6億8200万円だった。今期から「収益認識に関する会計基準」が適用されるため単純比較はできないが、前期に新基準を適応したと仮定した増減率は、売上高が1.8%増、営業利益が15.2%増、経常利益が11.7%増、純利益が12.5%増と実質、増収増益となる。
売上高をカテゴリー別に見ると、主力のエアケア(消臭芳香剤)は、「消臭力 Premium Aroma」シリーズが堅調に推移した他、昨年夏に発売した「消臭力 DEOX」等が貢献し、50億4400万円(前期に新基準を適応したと仮定した増減率2.9%増)となった。衣類ケア(防虫剤)は、コロナ禍での巣ごもりでの衣替え需要が落ち着き、「ムシューダ」や「かおりムシューダ」の既存の主力品が平年並みに推移し、20億8000万円(同4.7%減)となった。
ハンドケア(手袋)は、新型コロナウイルスに対する除菌・衛生商品が売り上げに貢献し、15億6600万円(同9.1%増)。湿気ケア(除湿剤)は、高付加価値品へシフトしていく中で低粗利品を縮小し、10億800万円(同2.6%減)となった。ホームケア(その他)は、「洗浄力 洗たく槽クリーナー」が好調だったことや学校が再開されたことにより「洗浄力 おひさまの洗たく くつクリーナー」の需要が戻り、11億1500万円(同9.1%増)となった。
一方、サーモケア(カイロ)は、当四半期は毎期シーズン終了後の返品が多い期間となり、4600万円のマイナスとなった。
22年3月期の見通しは、従来予想を据え置いた。売上高475億円、営業利益38億円、経常利益39億円、純利益27億円で、実質、増収増益を見込む。