「キーマン」とは鍵を握る人物、組織などの重要人物、中心人物のこと。

「LOVECHROME(ラブクロム)」はバレーボールのプロ選手から転身した経営者がつくったヘアケアブランド。その人気が国内だけでなく、海外に広がり始めた。主力商品は、静電気や摩擦といった髪ダメージ要因に着目した独自のアプローチで開発したコーム(くし)。コロナ禍を契機にEC戦略が奏功し、売り上げは急拡大。現在は国内外に販売網を広げるとともに、ヘアケアを軸に事業領域の拡張も視野に入れる。商品開発の原点は「自分が欲しいもの」。体感価値を重視する思想と、工業技術を駆使したコームのパイオニアとしての矜持が、同社の成長を支えている。同ブランドを展開するYC・Primarily(ワイシー・プライマリー)の創業者である下島千穂会長に、創業に至る経緯から今後の展望までを聞いた。

自動車の静電気対策技術を応用

――ラブクロムはどのように生まれたのですか。

下島 2009年にキッズスペース付きの「トータルリラクゼーションサロン Primarily・b」を世田谷区三宿につくりました。サロンの顧客は疲労度が高い女性が多い。髪のパサつきや肌荒れ、それによる心理的な落ち込みがありました。美容とメンタルの連動性を実感。サロンだけでは解決できない課題に直面し、プロダクト開発の発想に至っています。私自身も出産後に髪のケアまで手が回らない状況であった際、美容師の友人から「まずはとかすことから始めてみては」と助言を受けたことが契機となりました。まず、髪を整える基本行為である「とかす」に着目。当時はブラシやアイロンが主流でしたが、静電気や摩擦が髪に悪影響を与えることに気付き、そこをケアできる商品が必要だと考えました。日常的な行為に入り込みながら、髪の課題を根本から改善できる最小単位のツールとしてコーム(くし)を選択しました。


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