MTGは、ビューティブランド「ReFa(リファ)」の新たなブランドビジョン「Unveil JAPAN BEAUTY(アンベイル ジャパン ビューティー)」を打ち出し、その世界観を体現する新製品9品を7月22日から順次発売。美容ローラーから始まり、ヘアケアやシャワー、化粧品などへと領域を広げてきたReFaを、単なるヒットブランドではなく世界で支持されるブランドへと進化させる。「デザイン×テクノロジー」をブランドの核に据え、日本発の美容ブランドとしてJ-Beautyの価値向上にも貢献していく。

松下剛MTG社長

ReFaは2009年に美容ローラーからスタート。エステティシャンの施術に着想を得た同製品は世界で1300万人以上に愛用されブランド知名度の向上に一役買った。その後はドライヤーやヘアアイロン、ブラシ、ファインバブルシャワー、ヘアケアアイテムなど製品領域を拡大。松下剛MTG社長は「製品を作るだけではなく、ブランドを作るという考えで歩んできた」と振り返り、今回のブランドビジョンはその歩みをさらに加速させる狙いであることを示した。

ブランド価値を高める取り組みも推進。25年11月には銀座に旗艦店をオープンした。ブランドの世界観を体験できる拠点として国内外から多くの来館者を集めている。オープンから6月30日時点で、来館者数は32万人、世界158カ国から来館し、インバウンド比率は65%と好調な滑り出しをきっている。

さらに、銀座周辺では約42%のホテルがReFaのドライヤーやヘアアイロンなどを採用している。訪日客が宿泊先で製品を体験し、その後に旗艦店へ足を運ぶ循環も生まれている。全国では約12万室にReFa製品が導入されており、外資系ホテルから海外施設への採用に向けた引き合いも寄せられているという。商品を販売するだけではなく、日本の美容を体験として届ける取り組みは、新ブランドビジョンを象徴する施策の一つとなっている。

新市場の創出にも乗り出す。MTGが新たに打ち出したのが、ヘアトリートメント剤と熱を組み合わせて髪をケアする「リファトリートメントアイロン」(全4色・各3万8500円)。既存のアイロンカテゴリーにとどめず、「ネオトリートメント」として育成する構想だ。松下社長は、アイロンを日常的に使う層だけでなく、これまで使用してこなかった層にも受け入れられる手応えを示し、「ヘアサロンの皆さまと一緒に新しいカテゴリーをつくっていきたい」と強調。日本発で世界に展開できる市場として、将来的にネオトリートメントカテゴリーが2兆円規模へ成長する可能性を見込む。

 デザインと技術を軸に共創を加速

ブランドの根幹を支えるのが、「デザイン×テクノロジー」という思想だ。松下社長は、自身が育った五島列島の自然や、幼少期に身近だった盆栽や錦鯉との暮らしが現在のものづくりに大きな影響を与えていると説明。「究極のラグジュアリーは自然だった」と振り返り、曲線美や造形へのこだわりは幼少期の体験に原点があると語った。

一方で、美しいデザインだけではブランドは成立しない。ReFaはドライヤーでは「乾かす」だけでなく髪を美しく仕上げること、ヘアアイロンでは髪へのダメージに配慮しながら美しく仕上げることなど、美容体験そのものを進化させる技術開発を進める。

「リファハートドライヤー アイラ」(全5色・3万9600円)

新たに投入する「ReFa HEART」シリーズは、ハートをモチーフにしたデザインを採用しながら、ヘアドライヤー「リファハートドライヤー アイラ」(全5色・3万9600円)やヘアアイロン「リファハートコームアイロン」(全5色・1万3860円)、ヘアブラシ「リファハートクリスタル」(全4色・8万8000円)など、日々のセルフケアを支えるアイテムを展開。機能性だけでなく、使う時間そのものを心が満たされる体験へと変えていくことを目指す。さらに、ヘアケア製品もラインアップに加え、ブランドが提案する美容体験を商品カテゴリーの枠を超えて広げていく。なお、ヘアケアカテゴリーのミューズにMISAMOを起用し、3人の発信力を生かして国内外での認知拡大を図る。

ヘアケアカテゴリーのミューズであるMISAMO

松下社長は、美容機器単体で事業を拡大するのではなく、美容産業全体との共創を成長の原動力に据える考えも示す。ファインバブル技術の国際標準化や異業種との共同開発を進めてきたように、今後も社外の技術や知見を積極的に取り込みながら、新たな価値創出につなげる方針だ。「社内だけではなく、社会や大学、多くの方々とのコラボレーションを強化し、それぞれの強みを生かしていきたい」と語り、オープンイノベーションを加速させる姿勢を打ち出した。

その先に見据えるのが、日本の美容産業全体の価値向上だ。松下社長は、J-Beautyが国の成長戦略に位置付けられたことに触れ、「1社だけでは決して実現できない。化粧品も美容機器もプロフェッショナルも一つになれる絶好のチャンス」と強調。美容機器だけでなく化粧品メーカーや美容サロンなど、業界全体が連携することで、日本の美容の魅力を世界へ発信していきたいとの考えを示した。

中でも力を入れるのが、サロンを起点とした価値創出だ。「日本の施術の力は世界でも圧倒的」と話し、商品を販売するだけではなく、日本ならではの美容技術そのものを体験してもらうことが重要だと指摘。海外から訪れた旅行者がサロンで施術を受け、その価値を母国へ持ち帰る循環をつくりたいと語った。また、長年ReFaを支えてきた全国のサロンとともにグローバル展開を進め、「これまで支えてもらったサロンへ恩返しができるような取り組みにもつなげていきたい」と展望を述べた。

ブランド誕生から17年。創業50周年を迎える46年を見据え、MTGを10兆円規模の企業へ成長させる目標も掲げた。これまで培ってきたブランド力や販売網を基盤に、ヘアケアに加えて化粧品やボディーケアなど事業領域を広げ、国内市場を固めながら海外展開を進める。松下社長は、年平均24%の成長を継続することで46年の達成を目指す。さらに、製品開発だけでなく、サロンや企業、業界全体との共創を通じてJ-Beautyの価値を高め、ReFaはブランドの枠を超え、日本の美容産業をけん引する存在を目指して次の成長ステージへ踏み出す。