略歴 Hajime Endo

船井総合研究所、たしろ薬品などを経て、2007年、コスメネクスト設立および@cosme STORE開業を機にアイスタイルグループの取締役に就任。その後、店舗・ECの運営を行うアイスタイルリテール社長(現任)などを務め、グループの海外を含むリテール事業全般を統括。22年9月にアイスタイル社長COOに就任。

注目企業の要人に成功要因を直撃。「キーマンに聞く」の趣旨はここにある。初回のアイスタイルは、化粧品業界共通のマーケティングプラットフォームを構築するとともに、メディア、EC、実店舗の三つを融合したユニークなビジネスを展開する企業だ。2024年6月期の売上高は560億8500万円、稼ぐ力を示すEBITDA()は45億8100万円で、いずれも過去最高である。コロナ禍の影響で瀬戸際に追い込まれた連結利益余剰金は、ようやくプラスに転換。財務基盤は強くなり始めた。同決算で発表した中期事業方針では売上高1000億円、CAGR(年平均成長率)12〜15%など高い目標を掲げている。アイスタイルの強みと今後の方向性について、遠藤宗社長に語ってもらった。

営業利益、減価償却費、のれん償却費、株式報酬費用などの合算

ワクワクする店を作れば市場縮小は怖くない

――主力事業のうち、リテールの売上高は前期比44.2%増の421億4500万円と躍進。好業績の立役者になりました。

遠藤 店舗、ECともに非常に好調でした。例えば、毎年6月開催のリテールイベント「@cosme SPECIAL WEEK」は通常1%のポイントバックを最大30%に拡大したり、特別アイテムに出会えるECと店舗が連動する内容。初年度の2020年は流通総額が3億円でしたが、24年は7倍の22億円まで拡大しています。24年6月期はECと店舗の併用率が22.3%(20年6月期は12.6%)まで高まっており、アイスタイルのOMOは軌道に乗っている。これが好調要因の一つです。

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