アイスタイルの2024年6月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比33.2%増の271億1700万円、営業利益が同235.5%増の8億5100万円、経常利益が前年同期比7億9100万円増の8億800万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が前年同期比5億1700万円増の4億8200万円と、増収増益だった。
増収要因として、国内で展開しているマーケティング支援事業及びリテール事業が業績をけん引。店舗が引き続き好調に推移しており、ECにおいては、スペシャルイベント「@cosme BEAUTYDAY」が成功をおさめたことで、リテール事業は前年同期比で47.4%と大きく増収している。また、マーケティング支援事業においても前年同期比で12.8%の増収となり、過去最高の半期売上高を記録した。
利益面では、マーケティング支援事業及びリテール事業の増益により、全社的な人件費増加や「@cosme BEAUTYDAY」のプロモーション費用も吸収して、大きく増益している。
各セグメントでみると、「@cosme(アットコスメ)」を基盤とした、化粧品ブランド向けの広告ソリューションやMarketingSaaS(ブランドオフィシャル)が属すマーケティング支援は、売上高が前年同期比12.8%増の42億1500万円、営業利益が前年同期比56.3%増の9億4800万円。店頭におけるポップアップイベントなどの販売促進への需要増加と、それと連携したオンラインにおける広告・ソリューションサービスの受注増加が好調要因だ。
化粧品ECサイト「@cosmeSHOPPING(アットコスメショッピング)」、化粧品専門店「@cosmeSTORE(アットコスメストア)」など、国内における小売業を中心としたサービスリテール事業は、売上高が前年同期比47.4%増の199億2800万円、営業利益が同172.6%増の10億3200万円。ECのスペシャルイベントが過去最高の流通総額を達成したことや、各ブランドにおけるイベントの先行予約品・限定品の販売など、同ECでしか提供できない価値の訴求が奏功。店舗では、2023年9月に新規オープンした大型旗艦店「@cosmeOSAKA」及びM&AをしたCosmeticsシドニー7店舗の寄与に加えて、既存店舗も前年同期比で32.8%伸長。店舗全体では59.6%の増収となった。この増収が、人件費の増加や「@cosme BEAUTY DAY」のプロモーション費用も吸収し、大きく増益となった。
グローバル事業は、売上高が同4.2%減の21億800万円、営業損失が7600万円(前年同期営業利益1000万円)となった。香港店舗などが健闘したものの、中国越境ECや韓国事業が不調。利益面では、減収に加え、第1四半期に発生した中国越境ECにおける在庫評価損もあり、赤字となった。
美容部員を派遣する人材派遣事業と、ユーザー向けのBtoC課金サービス、創業間もない企業も含め幅広い成長ステージの企業に投資する投資育成事業などが属するその他事業においては、売上高が同4.0%減の8億6500万円、営業利益が同17.5%減の1億200万円。人材派遣事業における派遣人員の不足により、減収減益となった。
2024年6月期の連結業績予想については変更なしで、売上高16.6%増の500億円、営業利益46.8%増の12億円、経常利益143.7%増の10億円、親会社株主に帰属する当期純利益154.3%増の7億円を見込む。