アイスタイルは、11月9日に2024年6月期第1四半期決算を発表。売上高は前年同期比35.3%増の124億4900万円、営業利益は同55.4%増の3億6800万円、経常利益は同120.5%増の3億4900万円、親会社株主に帰属する四半期純利益 は同69.1%増の1億7100万円となり、増収増益だった。

増収要因としては、国内で展開しているマーケティング支援事業及びリテール事業が業績を牽引。特に店舗が64.8%の増収と大きく貢献し、この要因は既存店の成長に加えて、2023年9月にオープンした大阪の大型旗艦店「@cosmeOSAKA」及び同年7月に連結したCosmeticsシドニー7店舗の寄与による。

一方で、ECも店舗からの新規顧客の流入等により24.0%の増収となり、オンライン・オフライン共にリテール事業全体でも49.4%増収と大きく成長。また、マーケティング支援事業においては堅調な推移ながらも13.5%と2桁成長を達成し、過去最高の四半期売上高を記録した。

利益面では、マーケティング支援事業及びリテール事業の増益により、全社的な人件費増加や「@cosmeOSAKA」のオープン前の費用を吸収したことが主な要因だ。

セグメント別にみると、「@cosme(アットコスメ)」を基盤とした、化粧品ブランド向けの広告ソリューションやMarketingSaaS(ブランドオフィシャル)が属しているマーケティング支援は、店頭におけるポップアップイベントなどの販売促進への需要増加と、それと連携したオンラインにおける広告・ソリューションサービスの受注増加で増収。営業利益においても、増収が人材関連費用等の増加を吸収して、大きく増益。その結果、売上高は同13.5%増の20億9400万円、営業利益は同44.9%増の4億8400万円となった。

化粧品ECサイト「@cosmeSHOPPING(アットコスメショッピング)」、化粧品専門店「@cosmeSTORE(アットコスメストア)」等の国内における小売業を中心としたサービスが属するリテール事業は、売上高、利益ともに好調。ECでは、店舗からの新規顧客の獲得に加えて、店舗と連携した先行予約品や限定品の販売など当社ECでしか提供できない価値の訴求により、同24.0%の増収と伸長した。

店舗では、新規オープンした大型旗艦店「@cosmeOSAKA」及びM&AしたCosmeticsシドニー7店舗の寄与に加えて、既存店舗の着実な成長により同64.8%の増収となった。営業利益については、EC・店舗の増収による増益で@cosmeOSAKAのオープン前費用を吸収して、大幅な増益で着地した。なお、@cosmeOSAKAはオープン初月から黒字となり想定を上回る推移となった。以上の結果、リテール事業の売上高は同49.4%増の88億2000万円、営業利益は同128.4%増の5億1700万円となった。

日本国外で展開するEC・卸売、店舗、メディア等のサービスが属するグローバル事業においては、香港店舗の堅調な推移によりGlobal事業全体で増収となりました。利益面では、韓国事業の不調や中国越境ECにおける在庫評価損により6500万円の赤字となったが、当セグメント全体でコストコントロールを徹底した結果、赤字幅は限定的となった。その結果、売上高は同7.5%増の11億100万円、営業損失は6500万円となった。

美容部員を派遣する人材派遣事業と、ユーザー向けのBtoC課金サービス、投資育成事業が属するその他事業は、主に人材派遣事業が堅調で、売上高が同1.2%増の4億2900万円、営業利益が同0.1%増の6000万円となった。

通期業績予想は、売上高500億円(前年比16.6%増)、営業利益12億円(同46.8%増)、経常利益10億円(同143.7%増)、親会社株主に帰属する純利益7億円(同154.3%増)と据え置いた。