アイスタイルの21年6月期第2四半期業績は、売上高 は前年同期 2.0%減の156億1500万円と減収、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純損失はそれぞれ5億4400万円、6億200万円、6億9800万円と欠損。ただ、不採算事業の整理・撤退で欠損幅は縮小した。

売上高では、Beauty Service事業において、外出機会の減少によるECの需要が増加したことや「@cosme Beauty Day」を開催したことに伴いECが大幅成長したことや、2020年1月にJR原宿駅前にオープンした大型旗艦店「@cosme TOKYO」が寄与した一方で、On Platform事業においてクライアント企業の予算が保守化されたことや、Global事業の不振により減収となった。
営業利益は、新型コロナウイルスの影響が残っていることや、Beauty Service事業において大型旗艦店が黒字化していないものの、そのオープンに伴う先行費用がなくなった事や、Global事業をはじめとする各事業においてコスト削減を実施したことで欠損幅は縮小した。

事業別売上高では、On Platform事業は12.9%減の34億1800万円だった。新型コロナウイルスの影響で停滞していた営業活動が正常化に向かった一方で、新型コロナウイルスの影響に伴うクライアントの予算の保守化が継続していることにより、広告・ソリューションサービスが減収。「ブランドオフィシャル」においても同様に、導入数は新規獲得があったものの解約数が上回り、若干の減少となった。

Beauty Service事業は、19.9%増の92億2000万円。ECは、新型コロナウイルスの感染防止を目的とした外出自粛による需要増やECのスペシャルイベントを開催した事により、引き続き高い成長率を維持している。店舗で、新型コロナウイルスの影響により、大型旗艦店や都心店舗を中心に客足の戻りが想定より鈍くなっている一方、一部の郊外店舗では新型コロナウイルスが本格的に流行する前の前第3四半期と同水準にまで回復したことや、「@cosme TOKYO」の売り上げが寄与した。

Global事業は 31.3%減の24億1700万円だった。EC・卸売では、中国市場における競争が依然として厳しく前年同期比で減収。店舗においては、香港における新型コロナウイルスの影響で客足の戻りが鈍いことに加え、前第3四半期に台湾の4店舗全て閉鎖したことも響いた。

アイスタイルは、新型コロナウイルスの収束時期は依然として不透明であり、未確定の要素が多く、合理的な算出が困難であることから、20年8月13日の決算短信で公表した業績予想を取り下げ。未定とし、今後、合理的な予想が可能となった時点で改めて開示する方針だ(業績予想取り下げに関する記事はこちら)。