アイスタイルの2021年6月期第3四半期業績は、売上高が前年同期 1.8%減の231億8600万円と減収、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益はそれぞれマイナス6億2400万円、マイナス8億2200万円、マイナス13億9200万円となった。

売上高は、新型コロナウイルスの影響により依然として低調な推移となっているが、Beauty Service事業のECが大幅に成長したことで前年同水準での着地となった。

営業利益は、新型コロナウイルスの影響を大きく受けている大型旗艦店「@cosme TOKYO」および香港店舗の業績不振により連結全体で赤字となったが、Global事業をはじめ各事業における徹底した経費削減により、前年同期比で赤字額を約8億円縮小。その結果、営業利益率は改善し、黒字転換に近づいた。

事業別売上高では、On Platform事業が13.7%減の51億3000万円。新型コロナウイルスの影響で停滞していた営業活動が正常化に向かった一方で、クライアントの予算の保守化が継続していることにより、広告・ソリューションサービスが減収となった。一方「ブランドオフィシャル」も同様の影響を受けており解約があったものの、継続的なコミュニケーションにより導入数は増加に転じた。

Beauty Service事業は、16.9%増の137億7200万円。ECは、新型コロナウイルスの感染防止を目的とした外出自粛による需要増やECのスペシャルイベント「@cosme Beauty Day」の寄与、継続的なMD強化やキャンペーン施策などにより、引き続き高い成長率を維持している。店舗は、1月に発令された緊急事態宣言の影響により来店客数がさらに減少し、依然として厳しい状況が続いているが、大型旗艦店の売上寄与により増収となった。

Global事業は 26.4%減の34億7800万円。EC・卸売は、売り上げより黒字転換を優先する方針に前期から転換したことに加え、マレーシアのEC運営会社を譲渡したことにより減収。店舗は、香港における新型コロナウイルスの影響で客足の戻りが鈍いことや、前第3四半期に台湾の4店舗を全て閉鎖したことにより減収となった。

21年6月期通期連結業績予想は、各利益において前期実績から大幅に改善し、親会社株主に帰属する当期純利益は黒字転換を見込む。売上高は1.1%増の309億円、親会社株主に帰属する当期純利益は50億6000万円増の4000万円、営業利益、経常利益はそれぞれ、マイナス6億2000万円、マイナス8億4000万円とした。