アイスタイルの2024年6月期第3四半期業績は売上高が前年同期比32.5%増の409億8000万円、営業利益167.6%増の14億5500万円、経常利益553.7%増の13億4200万円、親会社株主に帰属する四半期純利益8億3300万円と大幅な増収増益となった。

売上高は、国内で展開しているマーケティング支援事業およびリテール事業が業績を牽引した。23年9月にオープンした大型旗艦店「@cosme OSAKA」などの店舗が引き続き好調に推移しており、ECにおいては、スペシャルイベント「@cosme BEAUTY DAY」が成功をおさめたこともあり、リテール事業は46.0%と大きく増収した。また、マーケティング支援事業においても14.0%の増収となった。営業利益は、マーケティング支援事業およびリテール事業の増益により、全社的な人件費増加や「@cosme BEAUTY DAY」のプロモーション費用も吸収して、大きく増益した。

マーケティング支援事業は、売上高は店頭におけるポップアップイベントなどの販売促進への需要増加と、それと連携したオンラインにおける広告・ソリューションサービスの受注増加により14.0%増の62億4800万円となった。営業利益は、第3四半期において発生した一過性のソフトウエア償却費用1億1200万円の計上や人材関連費用等の増加があったものの、増収によりこれらを吸収、40.6%増の12億2200万円となった。

リテール事業の売上高は、ECのスペシャルイベントが過去最高の流通総額を達成したことや、各ブランドにおけるイベントの先行予約品・限定品の販売など、アイスタイルのECでしか提供できない価値の訴求により、46.0%増の305億1600万円となった。店舗では、23年9月に新規オープンした大型旗艦店「@cosme OSAKA」およびM&AをしたCosmeticsシドニー7店舗の寄与に加え、既存店舗も28.5%伸長しており、店舗全体では55.7%の増収となった。営業利益は、EC・店舗の増収により、人件費の増加や「@cosme BEAUTY DAY」のプロモーション費用を吸収し、118.7%増の19億3300万円と大幅な増益となった。

グローバル事業の売上高は、香港店舗などが健闘したものの、中国越境ECや韓国事業の不調により8.6%減の29億3200万円。営業利益は、減収に加え、第1四半期と第3四半期に発生した中国越境ECにおける在庫評価損もあり1億8700万円の欠損となった。

その他事業の売上高は、人材派遣事業における派遣人員の不足により5.0%減の12億8400万円となった。営業利益は、人材派遣事業において利益率の高い案件の獲得もあって7.9%増の1億9900万円の増益となった。

24年6月期通期業績は、売上高10.0%増の550億円、営業利益41.7%増の17億円、経常利益50.0%増の15億円、親会社株主に帰属する当期純利益42.9%増の10億円と、前回公表数値を上方修正。売り上げで50億円、営業利益5億円、経常利益5億円、親会社株主に帰属する当期純利益3億円、それぞれ上振れる見通しだ。