アイスタイルは、2024年2月14日付の取締役会において、①トレンダーズ株式会社(以下、「トレンダーズ」)との間で、資本業務提携契約を締結し、同社が提出する有価証券届出書の効力が発生することを条件に、同社が第三者割当の方法により処分する自己株式を引き受けるとともに、同社の筆頭株主であり代表取締役会長の岡本伊久男氏との間で株式譲渡契約を締結し、同氏よりその保有する同社株式を取得することにより、トレンダーズをアイスタイルの持分法適用関連会社とすることを決定した。

アイスタイルは、コスメ・美容の総合メディア「@cosme」を企画・運営しており、そこで培ったデータベースを活用したEC・店舗を展開する日本最大の美容に特化したプラットフォーマーだ。オンライン・オフラインを一気通貫した顧客体験により、商品認知から購買までに至る生活者と化粧品ブランドの新しい出合いを創出することで、唯一無二のマーケットポジションを確立している。化粧品ブランド向けのサービスとして、メディア・EC・店舗で蓄積されたユーザーの購買を含む行動データをもとにしたソリューションを提供しているが、さらなる成長のために@cosme外のプラットフォームとの連携を推進しており、特に美容領域のデジタルソリューションにおいて高い成長余地のあるSNSマーケティングの強化が必要不可欠と考えた。

一方、トレンダーズは創業以来、トレンドを軸に新たな価値を創出する事業を展開しており、成長領域であるSNSと美容分野に特化したマーケティングサービスを提供することで、直近の決算期(2023年3月期)において連結売上高が90億8900万円(前年同期比38.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が7億900万円(前年同期比77.3%増)と著しい成長を遂げている。同社が築き上げた約1万3000名からなる独自のインフルエンサーネットワーク「LIN」や、SNS総フォロワー数577万人を誇る美容メディア「MimiTV」などを起点に、トレンド分析からインフルエンサーマーケティングまで多岐にわたるソリューションを提供している。

アイスタイルとトレンダーズは、様々なメディアやプラットフォームにおける競争環境が激化するなか、互いの強みを掛け合わせることで市場に新たな価値をもたらし、今後の美容マーケティングにおける収益の柱の構築を目指すという方針が一致したことにより、本資本業務提携契約を締結するに至った。

これにより化粧品ブランドに対して、両社の強みを最大限に生かした新しいソリューション提供が可能となり、両社の中長期的な企業価値向上に寄与するものと見込む。

(1)業務提携の内容
美容業界における新たな顧客体験を創出するべく、以下の取り組みを行う。
①マーケティングソリューションの進化と拡大
両社の営業アセットや強みを生かしたソリューション提案を推進することで、顧客である化粧品ブランドの満足度向上を目指すとともに、両社のソリューションを合わせた新しいサービスを開発する。
②グローバルビジネスの進化
日本進出を検討している海外の化粧品ブランド及び海外進出を企図する日本の化粧品ブランド向けに、SNSを活用した共同の支援サービスを開発・推進する。
③美容経済圏の拡大
@cosmeのプラットフォームと、トレンダーズが持つインフルエンサーネットワークを掛け合わせ、コスメ以外の領域にも可能性を拡大する。