大学との共同研究を知り来店する消費者
ロート製薬のスキンケアブランド「エピステーム」の店頭は忙しい。1899年創業のロート製薬が医薬品のノウハウを詰め込んで開発したエイジングケアブランドなのに、百貨店カウンターに訪れるお客は、美からかけ離れた質問をする。その一つが目に関する悩み相談。同社が点眼薬を発売したのは1909年のことで、生活者に「目薬のロート」という印象が根付いている。だから、スキンコンサルタント(美容部員・SC)に同社が販売する目薬のことはもちろん、目のサプリメント「ロートV5」についても尋ねてくる。終いには「どこで買えるのか」と聞かれるから、百貨店周辺のドラッグストアを案内するのも、SCの定番の仕事になっている。
まるでかかりつけ医のように、お客の美と健康の相談に乗ることが富裕層獲得の基本条件になっているという。富裕層は用事が多く、忙しい。タイパ重視だから、化粧品を買いながら、健康相談できることが来店動機になる。悩みを解消すれば、信頼関係が深まり、購入に結び付く。同社HB首都圏事業部フィールドマーケティンググループの浅田由香利氏は「ステムサイエンスRXクリーム(45グラム・5万5000円)、ステムサイエンスRXショット(8ミリリットル×4本・4万1800円)を含めて、ライン使いするお客さまもいらっしゃいます」と説明する。
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