ファンケルの2025年3月期第2四半期業績は、売上高が前年同期比3.5%減の521億9900円、営業利益21.7%減の47億4200万円、経常利益23.3%減の48億7800万円、親会社株主に帰属する中間純利益40.9%減の25億5000万円と減収減益となった。売り上げは、主力の化粧品関連事業、栄養補助食品関連事業が減収となったことが響いた。利益面では減収により売上総利益が減少したことで営業利益、経常利益とも減益、親会社株主に帰属する中間純利益はキリンホールディングスによるファンケル株式等に対する公開買付関連費用を特損に計上したこともあり大幅減益となった。
セグメント別にみると、化粧品関連事業の売上高は、2.1%減の292億6100万円となった。国内は、ファンケル化粧品は一部製品が前期第4四半期連結会計期間に需要が前倒しになったことに加え、不採算店舗の閉鎖の影響などがあったものの、アテニア化粧品は主力の「スキンクリアクレンズオイル」やリニューアルした基礎スキンケア「プリマモイスト」が好調に推移し、前年同期と同水準になった。海外は、ファンケル化粧品の前期第4四半期連結会計期間の出荷が多かった反動や、アテニア化粧品の中国向け越境ECが振るわず、減収となった。営業利益は、減収により売上総利益が減少したことに加え、情報誌のリニューアルにより販売促進費が増加したことなどで、15.4%減の34億3300万円となった。
栄養補助食品関連事業の売上高は7.5%減の197億8000万円となった。国内は、他社の紅麹問題による影響の長期化で、生活習慣対策サプリメントを中心に振るわなかったことに加え、不採算店舗の閉鎖の影響などもあり、減収となった。海外は、原発処理水の海洋放出の影響により中国向け越境ECにおいて積極的なプロモーションが展開できず、減収となった。営業利益は、広告宣伝費等において効果的な経費の使用に努めたものの、減収により売上総利益が減少したことなどにより、25.0%減の22億400万円となった。
その他関連事業の売上高は、発芽米、肌着が好調で、12.9%増の31億5800万円となった。営業損失は、増収による売上総利益の増加などにより、3900万円と前年同期から100万円改善した。
2025年3月期通期業績は、ファンケル株式が上場廃止になる予定であるため前回公表数値(売上高1185億円、営業利益145億円、経常利益145億円、親会社株主に帰属する当期純利益100億円)を取り下げ、通期業績予想は非開示とした。