ファンケルの2022年3月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比8.1%減の498億7600万円、営業利益が同6.0%増の51億7100万円、経常利益が同11.5%増の55億5800万円、純利益は同13.9%増の40億7000万円と減収増益となった。

今期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、売上高は42億6700万円減少し、営業利益と経常利益はそれぞれ2億1700万円増加している。売上高は、主力の化粧品関連事業、栄養補助食品関連事業が増収となったものの、不織布マスクの反動減などにより、全体では減収となった。営業利益は、三島工場(サプリメント工場)および関西物流センターの稼働に伴う減価償却費の増加や、前年同期は店舗休業に伴う人件費を特別損失に計上した影響等あったが、その他関連事業の原価率改善による売上総利益の増加に加え、広告宣伝費の効率的な使用などにより、増益となった。

セグメント別業績は、化粧品関連事業の売上高が同1.9%増の282億4400万円。ファンケル化粧品は、「ディープクリア 洗顔パウダー」や「コアエフェクター」などが好調に推移したが、基礎化粧品「エンリッチ」のリニューアル前の買い控えなどにより、同1.5%減の202億7100万円。アテニア化粧品は、4月に発売した基礎スキンケア「ドレススノー」や中国向け越境ECの寄与などにより、同20.9%増の70億400万円。ボウシャは、リアル店舗向けの卸販売が振るわず、48.2%減の5億2900万円となった。販売チャネル別にみると、通信販売は同4.0%減の145億8800万円、店舗販売は同8.3%増の61億900万円、卸販売他は同11.9%増の39億9800万円、海外は同7.2%増の35億4700万円となった。

栄養補助食品関連事業の売上高は、同2.6%増の184億6000万円。「内脂サポート」がリニューアル前の買い控えなどにより前年を下回ったが、「年代別サプリメント」が海外を中心に大幅に伸長し、増収となった。販売チャネル別にみると、通信販売は同2.5%増の83億7600万円、店舗販売は同19.6%減の32億6400万円、卸販売他は同16.4%減の46億7700万円、海外は同43.3%増の21億4100万円となった。

22年3月期の連結業績予想は、新型コロナウイルスの拡大や緊急事態宣言の長期化などにより、同期第2四半期の売上高が計画を下回ったため、売上高を下方修正。営業利益、経常利益、純利益は、売上高の未達により売上総利益が減少したが、マーケティングコストの効率化や固定費の削減などにより前回公表した数字を据え置いた。その結果、売上高1.3%増の1065億円、営業利益3.7%増の120億円、経常利益3.5%増の122億円、純利益1.0%増の81億円を見込む。