8月4日、ファンケルは2021年3月期第1四半期(4~6月期)決算を発表。実績は、売上高262億9800万円(前年比19.2%減)、営業利益24億4500万円(同44.1%減)。会社想定に対して売り上げで15億円、営業利益で24億円の上振れだった。その要因は通販チャネルが好調だったこと。チャネル別の内訳では、通販が24.8%増(化粧品が21.6%増、栄養補助食品が15.5%増)と大きく伸びたのに対して、店舗が66%減、卸販売が18.8%減、海外が6%減。特に国内化粧品では通販チャネルの構成比が65%となっており、全体売り上げを支えた格好だ。

商材別では、化粧品が24.6%減。その内訳はファンケルが29.7%減、アテニアが4.7%減、ボウシャが7.2%減。栄養補助食品がマイナス20%減となっている。

同日、2020年4~9月期の連結純利益が前年同期比56%減の26億円になりそうだと発表。従来予想から8億円上振れる。化粧品やサプリメントのEC販売が想定を上回り、上期の予想を上方修正した。売上高は18%減の545億円と、従来予想から6億5000万円上振れる。上期は店舗販売は51%、卸販売は20%減少する見通し。だが、売上高の半分以上を占める通信販売が12%増と業績を下支えると予想。

21年3月期の通期業績予想は据え置き、売上高は前期比0.1%微増の1270億円、営業利益は2.6%増の145億円を見込む。店舗の営業再開が前倒しで進んだほか、高付加価値のマスクや除菌スプレーを秋以降に販売。巻き返しに向け準備が整った。