ファンケルは5月7日、2020年3月期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比3.5%増の1268億1000万円、営業利益は同14.0%増の141億2500万円、経常利益は同15.9%増の143億1300万円、純利益は同15.4%増の99億8500万円と増収増益となった。新型コロナウイルス感染症の拡大により、国内およびインバウンド需要ともに影響を受けたものの、新製品効果や直営店舗・越境ECなどの販路拡大効果などにより、化粧品関連事業を中心に好調に推移した。
セグメント別業績としては、化粧品関連事業の売上高は同6.0%増の758億9100万円。ファンケル化粧品は、「マイルドクレンジング オイル」などの主力製品の好調に加え、新製品の「ディープクリア 洗顔パウダー」や「ビューティブーケ」などの寄与により、同4.8%増の594億7800万円。アテニア化粧品は、基礎スキンケア製品やリニューアルした「スキンクリア クレンズ オイル」の好調に加え、直営店舗や越境ECの販路拡大により、同10.1%増の126億7400万円。ボウシャは、米国での新規導入チェーンの拡大などにより、同7.5%増の28億1000万円となった。販売チャネル別にみると、通信販売(構成比38.3%)は同7.0%増の290億8100万円、店舗販売(構成比39.1%)は同2.3%増の296億6600万円となった。
栄養補助食品関連事業の売上高は、機能性表示食品「内脂サポート」や「尿酸サポート」などが好調に推移し、同0.2%増の440億600万円となった。販売チャネル別にみると、通信販売(構成比35.7%)は同7.3%増の157億1000万円、店舗販売(構成比28.4%)は同11.0%減の125億100万円となった。
21年3月期の連結業績予想は、売上高0.1%増の1270億円、営業利益2.6%増の145億円、経常利益2.0%増の146億円、純利益0.1%減の100億円を見込む。新型コロナウイルス感染症の影響は、国内においては20年8月まで継続し、インバウンドは同年10月以降、徐々に回復すると想定している。