1月28日、ファンケルは2021年3月期第3四半期の決算を発表した。
累計業績において、売上高は前年同期比12.8%減の860億9500万円、営業利益は30.4%減の86億8600万円、経常利益は29.9%減の88億4400万円、当期純利益は28.9%減の61億5900万円と減収減益となった。
セグメント別に見ると、化粧品関連事業が17.9%減の481億3300万円、栄養補助食品事業が10.1%減で313億2900万円、食品やマスクなどを含むその他関連事業が26.6%増で66億3200万円となった。
化粧品関連事業は、ファンケル化粧品における店舗販売から通信販売への積極的な誘導、外部通販の強化などによって通信販売が10.5%増の223億6600万円となった。しかし、新型コロナの影響での店舗不調、卸販売および海外がそれぞれ47.5%、20.4%、3.1%の減収となり、トータルでの成長を維持するには至らなかった。
内訳は、7割以上の構成比を持つファンケル化粧品は22.2%減の365億3900万円、アテニア化粧品が4.4%減の93億1600万円、ボウシャが32.9%増の5億900万円となった。
栄養補助食品関連事業も化粧品同様、通信販売への積極的な誘導の他、定期販売、外部通販の強化により通信販売が増収となった他、中国向け越境ECが好調となった。しかし、やはり店舗販売、ならびに卸販売他の減収を補いきれず、合計では昨対比減収での着地だった。
唯一の増収要因となったその他関連事業は、健康意識の高まりなどにより発芽米、青汁が増収となったことに加え、不織布マスクや「クリーン&バリアシリーズ」の発売などによって好調に推移した。
一方、第3四半期単独で見ると、国内の直販チャネル、および海外については第2四半期に引き続き増収。営業利益、経常利益もともに増加しており、下支えしている。
しかし、通期見通しは下方修正。理由として、外出自粛による化粧品使用機会の減少、消費マインドの低下、商業施設の大型セールなどへの影響が想定され、第4四半期中は低調な状況が続くとみているからだ。
修正後の計画では、売上高が前回計画比50億円減の1150億円、営業利益が15億円減の115億円、経常利益が15億円減の117億円、当期純利益が10億円減の80億円としている。