グループ7社でシェアを奪い合う

ヘアケア市場2強の一角、コスメカンパニーは、七つのグループ会社を競わせる独自戦略で頭角を現した企業だ。いずれのグループ会社もハイプレミアム(1400円以上)が主戦場である。ある大手ドラッグストアでインストアシェア2%超のブランドは六つ。その半数はコスメカンパニー傘下のヴィークレア社の「アンドハニー」と「セラティス」、ステラシード社の「エイトザタラソ」で占めている。そして7社のシェアを合算すると、インストアシェアは20%超と圧倒的な存在になる。2011年創業の同社は毎年二桁増収を続けており、23年12月期の売上高は約400億円。25年の株式上場に向けて、攻勢を緩める気配はない。

コスメカンパニーは自社で工場を持たず、商品の製造はOEMに委託。バックオフィス機能はコスメカンパニーに集約し、各販売会社は商品開発に特化することで間断なく新商品を市場に投入。そのスピード感がコスメカンパニーのヒットを生み出す原動力となっている。「各販売会社はそれぞれがライバル。だから商品開発に妥協がない。本気で戦っている。半年か1年に1回新ブランドを出し続けて新しいお客を獲得するというのがコスメカンパニーの強さ」と業界関係者は指摘する。

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