組織、社員の動きが明らかに変わった

花王ヘアケア事業の改革が異例のスピードで進んでいる。推進役の事業部長とブランドマネジャーが着任したのは2023年1月。翌2月には生活者の感情を軸にした新ブランドポジショニングマップを策定。その約3カ月後にはブランド、商品の開発・発売に関するロードマップを決定し、24年2月に新スキンケア戦略を公表した。新ブランドの第一弾は4月20日発売の「melt(メルト)」で、第2弾、第3弾の投入も予告。いずれもハイプレミアム(シャンプー本品1400円以上)の価格帯だ。一方、既存ブランドの「メリット」「Essential(エッセンシャル)」「Segreta(セグレタ)」のリブランディングも打ち出した。新ヘアケア戦略の構築から新ブランド発売まで、わずか1年4カ月。巨大組織の花王の動きは、明らかに速いものに変わった。

ヘアケア事業改革の原動力は、強い危機感だろう。2010年代半ばから、ヘアケア市場はハイプレミアム化が急速に進んだ。花王によると、ヘアケア(インバス)市場の価格帯別金額構成比はハイプレミアムが41%、プレミアムマス(800〜1399円)は24%、リーズナブルマス(800円未満)は35%。それに対して花王の売上構成比はそれぞれ1%、29%、70%で、市場環境の変化への対応は急務だった。

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