I-ne、コスメカンパニーの共通点と相違点
ヘアケア市場は、右肩上がりに拡大している。市場伸長率(前年比)は、2020年が2.2%増、21年が4.0%増、22年が2.7%増。そして23年は5.6%増で、3000億円の大台に乗った(図①参照)。けん引役は、ハイプレミアムのブランド群だ。ヘアケア市場は三つの価格帯に分かれている。ポンプ本体価格が1400円以上のハイプレミアム、800〜1399円のマスプレミアム、800円未満のリーズナブルマスがそれだ。三つの価格帯の伸長率を比べると、20年比88.6%増のハイプレミアムに対し、マスプレミアムは同7.0%減、リーズナブルマスは14.7%減になっている。
ハイプレミアム市場を生んだのは07年3月創業のI-ne(アイエヌイー)である。15年1月発売のボタニカルをうたうブランド「BOTANIST(ボタニスト)」が空前のヒットを記録。それまでヘアケア市場の主役だった花王やP&G、ユニリーバなどの競合各社を一気に抜き去った。
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