ブルーベル・ジャパンは、米国のフレグランスブランド「クリーン」の日本国内における代理店契約を締結、5月末から国内での取り扱いを開始した。
クリーンは、ウエルネスとシンプルさが調和した、ナチュラルで主張しすぎない香りと、エココンシャスな製品づくりで独自のポジションを確立したブランドだ。2003年に創立、10年に日本に上陸した。現在、オリジナルの「クラシック」と、16年に登場したハイエンドラインの「リザーブ」を展開。国内では、今までフィッツコーポレーションが代理店であり、クラシックを中心にバラエティ流通を中心に順調に成長を遂げていたが、リザーブ登場後、ラグジュアリー流通における展開が期待されることとなった。一方、ブルーベルでは、既存のメゾン、ファッションとはポジションの異なる、「環境への配慮」というフレグランスでは新たなコンセプトを導入したクリーンに着目。百貨店を中心としたラグジュアリー流通を得意とする同社とブランドの日本市場への期待感が一致し、今回の契約となった。
クリーンは、石鹼の香りのフレグランスとして立ち上がり、清潔感のある香りで人気となった。トップからラストまで香りに変化のないつくりから、香りのレイヤリングも積極的に推奨している。リザーブでは、サスティナビリティや地域社会への貢献もコンセプトに加わり、ブランドの将来性・方向性がより明確になっている。使用する香料も環境や地域に配慮して採取。4人の調香師が、特別にリザーブされた香料から香りを創造している。原料調達地域への貢献についても製品説明に付記するなど、他の製品に見られない特徴がある。トウモロコシ由来のアルコールを使用しているほか、乾燥を防ぐアロエベラ液汁も配合。環境や原料が気になる消費者には興味が持てそうだ。ボトルは100%リサイクル可能なガラスを使用。キャップには地球環境に配慮して管理されていると認証されたスペインの森林から採取した木材が使われている。
ブルーベルでは、この新ブランドを既存の展開ブランドと異なるポジションにあり、新たな客層の開拓に必要なブランドと認識しており、また今後サスティナブルな香水市場の構築を目指す上でも、メゾンやファッションとは異なる重要なカテゴリーとして注力していく方針だ。
リザーブラインの流通は百貨店を中心に行う。コンセプトの解説やレイヤリングの推奨などカウンセリング力の必要となる製品であり、百貨店顧客には最適な商材だろう。PRもファッションやコスメ系だけではなく、エコロジーやライフスタイル系にもアプローチする。PR関係者向けの発表会やデジタルを中心とした販促企画も進行中だ。クリーン リザーブの展開は同社でも今までにないチャレンジの連続となるだろう。
7月25日には「アクアネロリ オードパルファム」(100ミリリットル・1万4800円)を新発売。リザーブは全10品での展開となる。全国発売に先行して7月4日から伊勢丹新宿店で発売、アウトポストも実施する。またクラシックでも8月に新製品発売の予定だ。
日本人好みの清潔感溢れる香りと、社会的な意識を掲げた、今までにないブランド「クリーン」。ブルーベルでは、高いカウンセリング力や百貨店流通といった自社の強みを最大限に発揮できるだけでなく、マーケットの将来にも関わるこの商材をポートフォリオに加え、新たな市場の開拓を目指す。★
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