ファンケルの2022年3月期第3四半期決算は、売上高が前年同期比8.3%減の789億1600万円、営業利益が同3.0%減の84億2600万円、経常利益が同0.5%増の88億8800万円、純利益は同5.4%増の64億9200万円と減収減益となった。今期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、売上高は68億2400万円減少し、営業利益と経常利益はそれぞれ2億300万円増加している。

売上高は、主力の化粧品関連事業、栄養補助食品関連事業が増収となったものの、前期販売した不織布マスクの反動減などにより、その他関連事業が減収し、全体でも減収となった。営業利益は、原価率改善により売上総利益が増加したものの、関西物流センターの稼働に伴う減価償却費や、前年同期に店舗休業に伴う人件費を特別損失に計上していた影響などにより、減益となった。

セグメント別業績は、化粧品関連事業の売上高が同1.4%増の446億1100万円。ファンケル化粧品は、リニューアルした「マイルドクレンジングオイル」などが好調に推移したものの、メイクやスペシャルケア製品などが振るわず、同0.8%減の324億3600万円。アテニア化粧品は、21年4月に発売した基礎スキンケア「ドレススノー」や中国向け越境ECの寄与などにより、同15.9%増の105億8300万円。ボウシャは、リアル店舗向けの卸販売が振るわず、51.2%減の7億9400万円となった。販売チャネル別にみると、通信販売は同2.8%減の230億4500万円、店舗販売は同6.7%増の101億2100万円、卸販売他は同11.3%増の63億9100万円、海外は同0.1%増の50億5300万円となった。

栄養補助食品関連事業の売上高は、同1.2%増の292億7300万円。「内脂サポート」や「カロリミット」が前年を下回ったものの、「年代別サプリメント」が海外を中心に大幅に伸長し、増収となった。販売チャネル別にみると、通信販売は同2.7%増の130億6400万円、店舗販売は同10.8%増の50億100万円、卸販売他は同17.5%減の75億5400万円、海外は同43.6%増の36億5300万円となった。

22年3月期の連結業績予想は、前回公表した数字を据え置いた。売上高1.3%増の1065億円、営業利益3.7%増の120億円、経常利益3.5%増の122億円、純利益1.0%増の81億円を見込む。