男性需要の顕在化で化粧人口が増加

男性のコスメ需要拡大が続いている。「ウーノ」(ファイントゥデイ資生堂)によると、男性用フェイスケア市場は年104%程度で推移。「ニベアメン」(ニベア花王)の分析でも、2021年は17年比で120%。19年比では104%と伸びている。化粧品販売に強いマツモトキヨシは、コロナ禍の土日、メンズコスメの売り上げ指数が1.1~1.2倍に跳ね上がった。これは過去に例がない異常値だという。最近の指数は落ち着いたものの、メンズコスメの売れ行きは下がらず、愛用者が増えていることをうかがわせる。一方、中価格帯、高価格帯のブランドを取りそろえる伊勢丹メンズ館は、21年4月以降の実績が150%で推移。阪急メンズ館も主力顧客層の40代、50代に加えて、20代、30代の購入が増えており、男性需要は明らかに高まっていると言える。

男性のコスメ需要は増加の一途をたどるのだろうか。メンズコスメ市場は、何十年も前から有望市場と言われている。緩やかな成長は続いているものの、大きな成長はなく、依然として市場規模は女性用が圧倒している。今回の需要増も一過性のブームで終わるという懐疑的な見方があるのも事実だ。しかし、コスメの男性需要の増加とメンズ市場の活性化が続く条件は整い始めている。

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