市場拡大とその背景

近年、中国では「他経済(男性経済)」の勃興に伴い、男性用化粧品市場は拡大し続け、新たなブルーオーシャンとなっている。中国前瞻産業研究院の調査によると、中国男性用化粧品市場の規模は2016年の124億5000万元から20年には167億2000万元に拡大したという(図1)。ユーロモニターの予測として、23年に同市場の規模は200億元を突破するとされている。このような変化は男性消費者の化粧に対するニーズが徐々に高まっていることを示している。

アリババ傘下のECサイト「天猫」と物流システム「菜鳥」が共同で発表したデータによると、20年の「W11」という大型ネットセールにおいて、輸入した男性用メイクアップの在庫数は前年比30倍に増加した。特に「00後(00年以降生まれ)」の男性消費者のファンデーションとアイラインの購入額の伸び率はそれぞれ女性の2倍、4倍だった。また、昨年の「618(6月18日)」という初夏の大型ネットセールにおいても、男性用スキンケア、男性用メイクアップがいずれもよい売れ行きを見せ、中でも男性用フェイスクリーム、男性用BBクリームの売上伸び率はそれぞれ28%、32%を記録したという。

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