経済失速と変調の兆し

中国国家統計局の発表によると、2021年1~11月、全国の消費財小売総額は39兆9554億元で、前年同期比13.7%増加した。そのうち、11月の小売額は4兆1043億元で、前年同期比3.9%増加したが、価格要因を差し引くと実質0.5%の増加に留まった。こうした中、1~11月の全国化粧品小売額は前年同期比15.3%増の3678億元となった。そのうち、11月の化粧品小売額は571億元で、前年同期比8.2%増加した。

実際、昨年第2四半期以降、中国経済は失速、消費市場が鈍化していることを背景に、化粧品市場にも変調が見られる。昨年1~2月、3月、化粧品小売り伸び率はそれぞれ40.7%、42.5%と高く、市場の回復は順調に見えたが、4月以降それが一変した。4月の17.8%から7月は1桁台の2.8%、さらに8月には0%にまで落ち込み、伸び率は5カ月連続で減少し続けた。9~11月はそれぞれ3.9%、7.2%、8.2%へと回復を見せたものの、依然として弱含みの傾向が続いている(図1)。

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