市場拡大を促すネット販売の隆盛
中国の消費市場の変化とネット販売の隆盛はヘアケア市場の拡大を促進させた原動力となっている。そして、市場競争が激化し、長い間続いていた「三足鼎立(P&G、ユニリーバおよびロレアル三社の勢力が並び立つ)」という局面も変わってきた。実際にP&Gの擁するヘアケアブランドの市場シェアはピーク時の50%程度から現在は30%以下に下降した。市場調査会社「ミンテル」によると、16年と17年の中国ヘアケア小売市場の規模は前年同期比それぞれ4.9%増の404億元、5.1%増の424.59億元に達したという。そして19年は498.04億元、21年は536.36億元まで拡大すると予測されており、ヘアケア市場は成長を維持している。
現在、ネットでのヘアケア販売の拡大が目立っている。ネット市場調査会社「艾瑞咨詢」が発表した「2019年中国アロマ型ヘアケアユーザー調査白書」によると、18年の中国ネット上のヘアケア販売規模は117.6億元に達し、前年同期と比べて17.9%増えた。この伸び率を前出のヘアケア全体の5%程度の成長率と比べると、ネット販売の急成長は一目瞭然だ。そして19年は前年比15.7%増の135.2億元に拡大するとの予想もある(図)。
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