トモズが展開するラグジュアリー化粧品セレクトショップの「INCLOVER(インクローバー)」が、4月13日「キテミテマツド」(千葉県)商業施設内1階にオープンした。ディオール、クリニーク、クラランス、SHISEIDO、SK-Ⅱなどのラグジュアリーブランドが気楽に選べるセミセルフ型ショップで、ラゾーナ川崎店(神奈川県)、コクーンシティ店(さいたま市)に次ぐ3店目となる。
キテミテマツドは、昨年撤退した伊勢丹松戸店跡地に作られた商業施設。伊勢丹松戸店では、とくに化粧品のラグジュアリーブランドが地域住民に大きな支持を集めた。その受け皿にとインクローバーに指名がかかった。藤田智美商品部シニアマネージャー兼ビューティケアマーチャンダイザーは、「松戸では、インクローバーの進化系として、実験的な売り場作りに取り組む」としていたが、その言葉そのままに、ラグジュアリーブランドの世界観が見事に表現されていた。
インクローバー松戸店には、ドラッグストアのトモズが併設されている。ただ両店の間は壁で仕切られ、お客は一旦店外に出てから入店しなければならず、両店を回遊できない。藤田シニアマネージャーは、「壁は取り払いたかったが、ブランドの世界観を考慮しできなかった」と明かす。それでもドラッグストアと高級化粧品が極めて近い存在になりつつある様子は窺える。
藤田シニアマネージャーは、「開店には間に合わなかった、伊勢丹時代に支持されたラグジュアリーブランドも近々導入の予定」と意気込む。インクローバーは1店ごと作り上げるのに手間暇がかかるが、ラゾーナ川崎店は、毎年売り上げが伸び続けているという。伊勢丹松戸店化粧品需要の受け皿として、地域住民の期待に応えることで、売り上げを確かなものにしようとしている。