メイクブランド中心の品ぞろえでは固定客化に結び付きにくい

高級化粧品市場に進出したドラッグストアとメーカーとの間には大きな思惑の違いが生じている。ウエルシアが展開するナルシスもトモズのインクローバーもともにドラッグストアでは扱いのないラグジュアリーコスメブランド中心のセミセルフ型ショップ。百貨店の受け皿を標榜する両ショップと、「セミセルフでは売れないということを学んだだけ。できることなら出店したくない」と大手国産メーカーが漏らす本音との乖離は、ラグジュアリーコスメショップの産みの苦しみの現実を突きつけている。

なぜ売れないのか。問題点の一つとして指摘されるのが外資系のメイクブランド中心の品ぞろえ。ディオール、シャネル、ランコム、イヴ・サンローランなどそうそうたる百貨店ブランドが顔をそろえるが、メイクでは固定客化には結びつきにくいというのが実態だ。「外資の百貨店ブランドをそろえても、ほとんどがフリー客。結局、ブランドにお客が付いているだけで店としての認知度は低い。固定客化を図るには国産メーカーの高級スキンケアの品ぞろえが必要」と業界関係者は指摘する。国産のハイプレステージブランドが出店に二の足を踏むのもセミセルフでは百貨店のようにカウンターを設けて接客ができないからに他ならない。

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