近隣の競合を圧倒する集客力を生む3要素

香港進出から、わずか4カ月。ドン・キホーテはセルフ化粧品販売の主役になった。香港デモの長期化と過激化により、香港を訪れる中国人観光客は減少。百貨店カウンターや直営店を展開するカウンセリングブランドの売り上げは前年比7割以上の減少と壊滅状態だ。香港経済の先行き不安もあり、香港人は節約志向にシフト。セルフ化粧品を求めるお客が増えている。ドンキの化粧品販売額は、赤字に転落した現地の有力ドラッグストア「Sasa」を尻目に、8月、9月ともに横ばいから微増と健闘。香港企業の幹部は「香港のドンドンドンキは1店舗のみだが、すでに既存取引先10店舗に相当する売り上げを叩き出している。香港のセルフチャネルでナンバーワンの存在だ。香港デモの影響がなかったら、実績は2倍、いや3倍になっていても不思議ではない」とドンキの好調ぶりに驚いている。

ドンキ香港1号店は、九龍半島の繁華街・尖沙咀の中心部にある。入り口は、地下鉄尖沙咀駅のB1出口から徒歩5分。目抜き通りのネイザンロード沿いにある。店内を見ると、香港人ばかりだが、お客で溢れている。近隣に多店舗展開しているSasaは、中国人に特化した戦略が仇となり、集客に苦戦。香港デモの影響なのか、20時に閉店する店舗もあり、夜遅くまで歩き回る香港人のニーズを満たしていない。その点、24時間営業のドンキ香港1号店は、時間帯を問わず、客足が衰えない状況が続いている。

香港デモの影響で、ドンキは営業時間を短縮する日もある

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