ライオンの2026年12月期第2四半期連結決算は、売上高が前年同期比8.7%増の2168億3600万円、営業利益が54.7%増の207億300万円、税引き前利益が53.6%増の225億400万円、親会社の所有者に帰属する中間利益が同12.9%増の108億4400万円だった。主力のオーラルヘルスケアが国内外で伸長したほか、ベトナムやオーストラリアでの新規連結効果が寄与し増収を確保。利益面では高付加価値品の販売拡大や海外事業の収益性改善が寄与した。
事業利益は21.3%増の153億3400万円となった。売上成長や高付加価値品の拡販、新規連結効果などにより粗利益が増加したことに加え、海外で収益性を重視した事業運営を進めたことが利益を押し上げた。一方、中東情勢の緊迫化による原材料価格の上昇や人件費・競争費用の増加などの影響を受けたものの、コストダウンや価格対応などの施策で吸収し、EBITDAマージンは前年同期比1.1ポイント改善の11.8%となった。
事業別では、一般用消費財事業の売上高が1.6%増の1236億4600万円、事業利益は7.1%増の97億8700万円だった。同事業の分野別ではオーラルヘルスケア分野が9.6%増の405億3500万円と全体をけん引した。「クリニカアドバンテージ ハミガキ」が大幅に伸長したほか、「システマ ハグキプラス プレミアム ハミガキ」の改良発売や、「システマ ハブラシ」「クリニカアドバンテージ ハブラシ」「NONIOプラスホワイトニング デンタルリンス」が好調に推移し、歯科ルート向け製品も伸びた。薬品分野も「スマイル40 EX」シリーズや「ペアアクネクリームW」「休足時間 足すっきりシート」が好調で4.0%増となった。ビューティケア分野は「キレイキレイ薬用泡ハンドソープ」や「hadakara 美肌プレミアム モイストボディケアソープ」が伸長し、0.2%増と前年並みを維持した。一方、ファブリックケア分野は2.2%減、リビングケア分野は「リード」のブランド譲渡などの影響で17.0%減、その他の分野が2.9%増の203億2400万円となった。
海外事業は売上高が19.7%増の1008億5900万円、事業利益は66.1%増の52億7600万円と大幅な増収増益だった。ベトナムの医薬品事業会社メラップライオン、オーストラリアのナチュラルビューティケアメーカーPNB Consolidated Pty Ltdの新規連結効果に加え、マレーシアや韓国など既存の主要国でオーラルヘルスケアを中心としたパーソナルケア分野が回復基調となったことが寄与した。

竹森征之代表取締役兼社長執行役員
ライオンの竹森征之代表取締役兼社長執行役員は、「事業利益の伸びは、高付加価値化や事業構造改革、海外で進めてきた収益性を重視するマネジメントが着実に成果へ結び付いている証左だと捉えている」と述べ、収益力強化に手応えを示した。
同社は中期経営計画「Vision2030 2nd STAGE」のもと、「収益力の強靭化」をテーマに事業ポートフォリオ改革を推進している。最重点事業のオーラルヘルスケアでは国内外で高付加価値品の育成を進める一方、チャレンジ事業に掲げるビューティケア分野ではPNBを子会社化したほか、ベトナムで医薬品新工場の建設を決定した(30年稼働予定)。また、構造改革事業として位置付けていた化学品子会社2社の株式譲渡も6月末に完了した。
2026年12月期通期業績予想は、売上高が前期比1.9%増の4300億円、営業利益は10.0%増の400億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は9.4%減の250億円を見込む。下期は中東情勢を背景とした原材料価格のさらなる上昇を想定するものの、10月1日出荷分から「クリニカ」「システマ」「キレイキレイ」「NANOX」など一部製品159SKUを4~25%値上げするほか、高付加価値品の拡販による製品構成の改善や販管費の効率化を進め、収益を確保する方針だ。
竹森社長は、「中東情勢といった逆風を守りに入る局面とは捉えていない。高付加価値品や海外事業の収益性向上、新たな事業機会の育成を加速し、さまざまな環境変化に左右されない収益基盤を構築するチャンスと捉えている」と強調。「年初に掲げた業績目標だけでなく、『Vision2030 2nd STAGE』の実現に向けた取り組みを着実に進めていく」と述べた。




















