ライオンの2022年12月期通期業績は、売上高は前年同期比6.5%増の3898億6900万円、営業利益は7.5%減の288億4300万円、税引前利益は8.2%減の312億9200万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が7.7%減の219億3900万円。売上高は一般消費財、海外、産業用品それぞれで増収となったが、原材料価格上昇の影響や原価償却費の増加などにより減益となった。

事業別にみると、一般用消費財事業の売上高は3.0%増の2655億5500万円、セグメント利益は39.6%減の114億5400万円となった。

オーラルケア分野は、売上高が4.2%増の722億9900万円。ハミガキは、「クリニカアドバンテージ ハミガキ」が好調に推移するとともに、新製品「システマハグキプラス プレミアムハミガキ よくばりな美白」や「クリニカPRO ハミガキ」が好評。ハブラシは、「クリニカアドバンテージ ハブラシ」や「NONIO ハブラシ」が好調に推移。さらにデンタルリンスは、「NONIO プラスホワイトニング デンタルリンス」が好調に推移し、以上三つのアイテムカテゴリーについては、全体の売り上げが前期を上回った。

ビューティーケア分野の売上高は7.1%増の264億8200万円。ハンドソープは「キレイキレイ薬用泡ハンドソープ」が好調に推移。また、ボディソープでは「hadakara ボディソープ」が堅調で、両カテゴリーで全体の売り上げが前期を上回った。

ファブリックケア分野の売上高は0.9%減の601億2000万円。柔軟剤は「ソフラン プレミアム消臭」が前期を下回ったが、「ソフラン アロマリッチ」が好調に推移、全体の売り上げは前期を上回った。洗濯用洗剤は、液体高濃度洗剤「トップ スーパーNANOX  ニオイ専用」が前期を上回ったが、液体洗剤「香りつづくトップ」や「トップ クリアリキッド」が前期を下回り、全体の売り上げは前期比微減となった。

リビングケア分野は市場の縮小もあり、売上高は6.1%減の236億3000万円。台所用洗剤は「CHARMY Magicaマジカ」が前期を下回り、全体の売り上げも前期を下回った。住居用洗剤は、浴室用洗剤「ルックプラス バスタブクレンジング」や「ルックプラス おふろの防カビくん煙剤」が前期を上回ったが、トイレ用洗剤が前期を下回り、全体の売り上げは前期比微減となった。

薬品分野の売上高は0.9%減の251億4400万円。解熱鎮痛薬は、市場が好調に推移する中、「バファリンプレミアムDX」が好調に推移するとともに「バファリンA」が前期を上回り、全体の売り上げも前期を上回った。点眼剤は、新製品が加わった「スマイル40ゴールド」シリーズが前期を上回り、カテゴリーの売り上げをけん引。ニキビ薬は、「ペアアクネクリームW」が前期を下回り、全体の売り上げも前期を下回った。

タイ、マレーシア等の東南アジア、韓国、中国等の北東アジアにおいて展開している海外事業の売上高は18.4%増の1293億4200万円。セグメント利益は、東南アジアで原材料価格上昇の影響を大きく受けたこともあり、前期比14.8%減の51億1600万円となった。

23年12月期通期業績は、売上高5.2%増の4100億円、営業利益は13.3%減の250億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は20.2%減の175億円と予想している。