ライオンの2020年12月期第1四半期の連結業績は、売上高825億5500万円(前年同期比4.6%増、為替変動の影響を除いた実質前年同期比5.6%増)、事業利益90億9300万円(同63.5%増)、営業利益187億3300万円(同214.7%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益135億5900万円(同294.0%増)で増収増益となった。

一般用消費財事業は全ての分野で増収したことに加え、売上構成変化および競争費用の減少等により、事業利益率が上昇。また、固定資産(本社土地)譲渡益により、営業利益および親会社の所有者に帰属する四半期利益が大幅に増加した。

セグメント別に見ると、一般消費財事業全体の売上高は前年同期比11.3%増、セグメント利益は同99.9%増となった。主力のオーラルケア分野は同10.5%増の149億2700万円の売上高を計上。昨年発売した「システマ ハグキプラス プレミアムハミガキ」や‟歯に蓄積した着色汚れによるくすみ”まで除去する「システマ EX W ハミガキ」などの高付加価値品が好調に推移した。

また、同じく前年同期比を大幅に上回ったのがビューティケア分野だ。新型コロナウイルス感染症の拡大により、国内外ともにハンドソープなど衛生関連品の売り上げが増加。衛生意識の高まりや在宅時間の増加等により、ボディソープ、台所用洗剤、調理関連品等の関連商品の売り上げも増加。ビューティーケア分野は同47.5%増の77億300万円、リビングケア分野も同23.5%増の51億4900万円の売り上げとなった。

一方で、訪日観光客数の大幅減少により、国内でのニキビ薬、足用冷却シート等の売り上げが減少。海外事業は外出制限等による店頭販売の減少、一時的な操業停止などが影響し、売上高は同3.8%減の247億3500万円となった。

依然として続く世界規模の新型コロナウイル感染症拡大による消費の減退というリスクがある中、今後も健康、快適、清潔・衛生を事業ドメインとする企業として、衛生関連品の供給に最大限注力し、社会的責任を果たすとし、現環境下で中期経営計画「LIVE計画」の基本戦略を遂行していく考えだ。