最高級ラインを買う20〜30代が急増
コーセーは息の長い顧客獲得策に取り組んでいる。まずハイプレステージブランド「コスメデコルテ」のエントリーラインを強化し、ブランド認知を拡大。特に話題づくりに長ける若年層を取り込み、複数のヒット商品を生んだ。その上で、最高級ライン「AQ」への投資を厚くし、アッパーマス層を獲得し始めている。次の一手として超高級価格帯の「AQ ミリオリティ」の訴求強化を目論む。職業や所得、年齢などを問わず、全方位でファンをつくるコスメデコルテの戦略は軌道に乗っている。
この壮大な戦略は、2021年の保湿美容液「リポソーム アドバンスト リペアセラム」のリニューアル発売で号砲が鳴った。それから2年後の23年までに、スキンケアのエントリーライン「イドラクラリティ」、毛穴レスファンデーション「ゼン ウェア」などを投入し、ヒットに導いた。23年から米国メジャーリーガーの大谷翔平選手をグローバルアンバサダーに起用すると、新規客の流入に拍車がかかり、顧客の裾野は広がり続けている。現在、ブランドの全購入者のうち、半分以上が20〜30代になっているという。
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