日本化粧品工業会(粧工会)は、サステナビリティ活動を積極的に推進している。環境問題への意識が急速に高まり、環境に優しい製品の提供が強く求められているからだ。とはいえ、約1400社の会員各社の足並みをそろえ、成果を上げるのは容易ではない。粧工会サステナビリティ推進委員会の川田貴史委員長と松本州平容器包装部会 部会長に化粧品業界の環境対応の現状と課題について語ってもらった。
環境配慮の取り組みは持続的成長に不可欠
――粧工会の取り組みは進んでいますか。
川田 容器包装におけるプラスチック使用量削減は重要課題と捉えています。22年度の詰め替え・付け替え製品の出荷割合が、プラスチック使用量の多い上位3カテゴリーにおいて、ボディー用洗浄剤は75%、手洗い用洗剤は90%、シャンプー・リンス・トリートメントは69%と高い値を示しており、使用量削減が進んでいます。この上位3カテゴリーで全プラスチック使用量の約7割を占めていることを考えると、化粧品業界の容器包装における環境対応は一定の進捗を見せていると言えると思います。海外の大手メーカーも、日本の詰め替え・付け替えを高く評価し、取り入れる動きを見せています。多くの生活者に多様な製品を届けている産業として、業界を挙げてさらに取り組みを強化したいと考えています。
この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。