微妙に開けにくいパッケージを製作

環境配慮と商品機能の向上。この両立に成功したのが、サンスターの「ガム・歯間ブラシL字型」である。L字型のハンドルで歯周病(歯肉炎・歯周炎)になりやすい奥歯に届きやすい設計で、独自の三角毛が効果的に歯周プラーク(歯垢)を除去する人気商品だ。同社は2024年3月の改良発売の際、従来のプラスチック製ハードケースからブリスター包装に切り替え、プラスチック使用量を80%削減。さらに製品本体のハンドル部にサトウキビ由来バイオマスプラスチックを配合し、これらの変更により、石油由来プラスチック使用量を年89万4000トン減らした。バイオプラスチックの配合でハンドル部の柔軟性が高まり、三角毛が付く金属ワイヤーの耐久性が20%向上し、商品機能もアップ。サンスターは環境対応に挑むことで商品の可能性を引き出している。

石油由来プラスチックを大幅に減少させたうえ、商品機能も向上した

オーラルケア製品の改良は、独特の難しさがある。ハミガキ、ハブラシ、洗口液、歯間ブラシなど、あらゆる製品を口腔内に入れるため、安全基準が非常に高い。特に医薬部外品の場合、容器の素材を変更するだけでも薬剤の劣化を防ぎ、長期保存できる性能を維持しなければならない。

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