ブランド価値を高める最高級ラインの訴求
コーセーのインバウンド戦略は、「コスメデコルテ」と「雪肌精」が軸である。特にコスメデコルテの最高級ライン「AQ」は、2025年1〜4月のインバウンド売り上げが前年同期比140%と大きく拡大。雪肌精は沖縄のホテルとドラッグストアと協業。訪日客を取り込む施策が動き出し、他県への水平展開も狙う。コーセー化粧品販売の吉川昌宏取締役兼営業部部長は「大阪万博を見据え準備してきたことが花開いた」と説明する。
コーセーの営業機能は、チャネル別に三つの会社に分かれている。日本販社のコーセー化粧品販売は百貨店やドラッグストアなど化粧品流通全般を担当。コーセートラベルリテール(KTR)は国内外の免税店に加え、ホテルアメニティを売り込む。そして本社アジア事業部は、各国・地域の現地法人を管轄し、営業視点も行う。これまで各社が個別に訪日客対応を考えていたが、24年からコスメデコルテと雪肌精の各ブランドが呼びかける形で3社が集まり、旅前、旅中、旅後の一気通貫の販促策に挑み始めた。
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