コーセーは、2025年2月6日、赤坂・草月会館にて新シリーズ「雪肌精 BLUE」「Prédia BLUE」の発表会を開催した。
今回投入する両シリーズは、人と地球環境が調和した美しさを提案し、自然の恵みに感謝し、地球に恩返しをするという美しい循環を目指すもの。
「雪肌精 BLUE」は、雪肌精の原点である「東洋思想」をもとに、美しさのめぐりに着目し一人一人の肌質や体質に合ったアプローチで肌・心・体のバランスを整えるサポートをするホリスティックケアシリーズとなる。和漢植物由来成分や日本産の自然素材を配合した製品ラインアップ、精油の香りによるメディテーション、独自のカウンセリングを通じて、お客に寄り添う。
ターゲットは、内側からの美しさを大切にし、心と体のバランスを意識する人、選ぶものの本質を見極め、その価値を理解する人、自然や環境との調和を大切に考える人だ。
高麗人参エキスをはじめとした5種の和漢植物由来成分を配合したエッセンスリキッド(化粧液)を中心に、クレンジング、洗顔、ふき取り化粧水、クリーム、オイル、美容液をラインアップ。和漢植物由来成分を贅沢に配合し、肌本来のもつハリやツヤを引き出して透明感のある健康的な肌に導く。
中心アイテムである「ディープハイドレイティング エッセンス リキッドⅠ/Ⅱ」(各120ミリリットル)は、2層タイプの化粧液だ。うるおいを与えるローション層となめらかに整えるエマルジョン層が瞬時に融合。肌全体をうるおいで満たし、明るく澄んだ印象へ導く。
またデザインは、伝統と美しさが息づく「日本瓦」からインスパイアを受けて、瓦が重なり織りなす日本の美しい伝統的な風景をモダンでスタイリッシュに表現。さらに、容器のキャップには「薬用雪肌精 ブライトニング エッセンス ローション」など、「雪肌精」ブランドで使用しているハトムギエキスを製造する過程で発生する「ハトムギのもみ殻」を練りこんでいる。通常は廃棄されるもみ殻をデザイン的特徴として「雪肌精」ブランド内でアップサイクルしている。
直営店では什器や柱に、沖縄の海から採取された風化造礁サンゴを主原料とした左官材や自然の土から作られる天然無機顔料、OSBボードなどサステナブルな素材を用い、環境に配慮しながら自然に包まれるような快適な空間を演出していく。
発表会で戦略ブランド事業部 森田哲朗 事業部長は、「BLUE」シリーズのマーケティング戦略について、「『BLUE』には三つの意味を込めている。一つ目がコーセーのコーポレートカラー。二つ目が、雪肌精の誕生当時から見守ってきたブランドカラー。三つ目が、Prédiaの真髄でもある海の色。青く美しい地球を未来につなげていくという思いを言葉に込めて、ナチュラル・クリーンビューティに対するコアバリューに設定した。自然と共鳴する新たな美の調和を提案していく」と説明した。

コーセー 戦略ブランド事業部 森田哲朗 事業部長
戦略ブランド事業部 クリーンブランド事業室 塩島瞳 雪肌精・Prédiaブランドマネージャーは雪肌精 BLUEの企画概要と商品特長について「雪肌精 BLUEを使う時間は単なるスキンケアの時間ではなく、自分のための特別な時間。天然の精油の香りに包まれながら、ゆっくりと呼吸を整える。不安や悩みから解き放たれ、心と感覚が整っていくその先に生まれる美の余白は自分から人へ、そして地球へと巡り、まだ見ぬ美しさを開花させていくメディテーションの時間です」と語った。
「Prédia BLUE」は「Refresh w/SEA」(リフレッシュウィズシー)をコンセプトに掲げ、海を見て、聞いて、触って、香りを通して感じる「前向きな気持ち」と、自分の中に共存する様々な自己の「オン・オフの切り替え」に焦点をあてたアイテムを展開。海泥、海洋深層水、海藻など、厳選した海の天然由来素材を配合することにより、効果感だけでなく、テクスチャーや色、香りからも「海」を感じられることにこだわったシリーズだ。
デビューアイテムのヘアケア、クレンジング、洗顔は、「海泥」に着目したラインアップだ。シリーズ共通で、ミネラルを豊富に含み、優れた皮脂吸着力による毛穴浄化効果のある「国産海泥タナクラクレイ」を配合。メインアイテムである「リペア ヘッドクレンズ クレイ」(250グラム)は、泥パックのような濃密なテクスチャーでありながら、爽快感のある使い心地で、指通りのよい、しっとりとしたツヤのある髪へ導く。陽光きらめく海を見つめ、深呼吸するような晴れやかな香り。
デザインは、海の波でできた岩や砂浜の層をイメージソースに、海の爽やかさと落ち着いた印象を淡いブルーと温かみのあるホワイトの色味で表現している。チューブ容器には、使用済み容器を選別・粉砕・特殊洗浄し、元の樹脂に近い機能と品質を再現した環境負荷の低いメカニカルリサイクルポリエチレンを同社として初めて採用した。
40年かけて築いてきた高い認知度のある「雪肌精」と、海由来の素材を中心とした独自性のある商品開発を強みとする「Prédia」、それぞれのブランド資産を融合させながら「BLUE」シリーズとして同じ売り場で展開することで、お客に多様なナチュラル・クリーンビューティを提案するとともに、シナジーの創出と両ブランドの顧客拡大を目指す。
日本発のナチュラル・クリーンビューティシリーズとして、「雪肌精 BLUE」はシンガポール、マレーシア、インドネシア、韓国(免税)ですでに販売しており、今後は日本をはじめ、中国、フランス、タイ、台湾など、その他の国や地域でも順次展開する予定だ。
月刊『国際商業』2025年04月号掲載