花王のヘアケア事業がV字回復を果たした。2024年2月に公表した目標は27年に市場シェア16%だったが、25年5月時点で13%に到達。特にシャンプー単価1400円以上のハイプレミアムブランドが大ヒットしており、27年の売り上げ計画を19ポイント増の23年比156%に上方修正した。日本ブランドが苦手な海外ヘアケア市場の開拓も視野に入り、花王のヘアケア事業は伸び盛りを迎えた。
同社のヘアケア事業は10年代から低空飛行が続いた。要因は新興メーカーの台頭。とりわけ、ハイプレミアムのヒット商品を連発するI-ne社とヴィークレア社は厄介な存在だった。両社の商品や販促により、消費者は花王の十八番であるマスブランドに興味を失った。花王の市場シェアは17年には20%以上だったが10%強まで急落したのである。
この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。