田谷の2025年3月期第3四半期決算は、売上高が4.1%減の41億3700万円となり減収、営業損失は5900万円、経常損失は6300万円、四半期純損失は8800万円となった。
店舗の状況については、フリーランス美容室の新規出店を2店舗(ano駒沢、ano心斎橋)実施。また、直営美容室の改装7店舗(TAYA麹町店、TAYA西葛西店、TAYAひばりが丘店、TAYAアルカキット錦糸町店、TAYAイオンモール津田沼店、TAYAフォレオ博多店、TAYA天神店)、ブランド転換2店舗(TAYAアトレ四谷店、TAYAハービスPLAZA ENT店)、閉鎖1店舗(TAYAミーナ津田沼店)を実施した。これにより、当第3四半期累計期間末の店舗数は、美容室68店舗となっている。
25年3月期通期業績予想は、売上高が1.5%減の57億5000万円、営業利益は1億6000万円、経常利益は1億4000万円、当期純利益は1億円を見込んでおり、前回予想からの修正はない。
同社は過年度より継続して営業損失及び経常損失を計上しており、今第3四半期累計期間においても営業損失を計上したことを重く受け止め、状況の解消を図るべく、22年度より中期経営計画『T-ip60』並びに『TAYA BX(Beauty Transformation)PROJECT』を策定し、財務体質の改善に努めている。
中期経営計画の最終年度・創業60周年となる24年度においては、次の三つの施策を重点に取り組み、安定的に収益を創出できる体質を構築していく考えだ。
まず、「トータルビューティカンパニーへの変革」として、スヴェンソングループ・TBCグループとの協業を通じた新サービスの導入、市場規模の拡大に向けた共同事業などを積極的に推進。そして、「TAYAブランドのリブランディング」を推し進め、同社美容室のイメージ・コンセプトを刷新し、多様な社会、個人の美しさをより尊重した、お客に愛され続ける美容室を目指す。さらに、「人的資本経営の推進」として、フリーランスブランドの出店を加速、多様な人材の受け入れや働き方改革の実施、キャリアパス・評価制度改革により人材価値を最大限に引き出す。
これらの収益力を増強させる施策の遂行と同時に、コストの徹底した管理を行うことにより、更なる利益の追求を図る。
資金面については、EVO FUNDを割当先とした、25年1月27日に第三者割当による第1回新株予約権(行使価額修正条項付)の発行を行っている(25年1月10日公表)。今後、新株予約権が全て行使された場合には、3億4845万4000円を調達できる見込みだ。