韓国、フランスのワンツーフィニッシュは変わらず
日本輸入化粧品協会は、2024年11月6日に、同年1~9月期の輸入実績を発表した。歯磨、石鹸等は除く輸入実績は3274.4億円(前年同期2786.9億円、前年同期比117.5%)となり、前年を上回り、今期はすべての美類において、前年を上回った。具体的には「香水・オーデコロン類」(前年同期比120.4%)、「カラーメーキャップ類」(前年同期比130.0%)、「ベースメーキャップ・皮膚用化粧品類」(前年同期比119.2%)、「頭髪用化粧品類」(前年同期比101.1%)となっている。国別では韓国が輸入実績941.9億円(前年比134.5%)と好調を持続し、トップを維持。続いてフランスが輸入実績822.8億円(前年比125.3%)となっている。そのシェアを見ると、韓国28.8%に対し、フランス25.1%となっている。
「アイメーキャップ類」はコロナ禍の反動減から復調傾向
(1)香水・オーデコロン類
全体で345.9億円(前年同期287.3億円、前年同期比120.4%)となり、前年を大きく上回った。この分野ではフランスが全体の65.5%と圧倒的なシェアを占めている。第1位フランス226.7億円(同185.0億円、同122.6%)、第2位イタリア24.0億円(同22.3億円、同107.7%)、第3位アメリカ21.7億円(同18.5億円、同117.7%)といずれも伸長した。
(2)カラーメーキャップ化粧品類
全体では、537.6億円(前年同期413.7億円、前年同期比130.0%)となり、前年を大きく上回った。「口紅類」は270.6億円(前年同期153.4億円、前年同期比176.3%)と今期も大きく伸長。「アイメーキャップ類」は200.9億円(同195.1億円、同103.0%)、「ネールズ類」は66.1億円(同65.1億円、同101.5%)と、ともに漸増している。
国別では、首位は韓国で188.5億円(同121.4億円、同155.3%)、続いて2位はフランスで132.6億円(同101.9億円、同130.0%)、3位の中国は107.0億円(同94.6億円、同113.1%)といずれも好調な実績となっている。4位アメリカ43.7億円(同29.2億円、同149.6%)、5位イタリア34.5億円(同30.2億円、同114.2%)と続いている。なお、韓国、フランス、中国の上位3カ国で全体の8割(79.7)%を占めている。
類別に国ごとに見ると、「口紅類」は、1位韓国は122.9億円(同57.3億円、同215.1%)、2位フランスは90.5億円(同53.4億円、同169.3%)、3位中国は24.2億円(同13.6億円、同177.6%)と前年を大きく上回った。「アイメーキャップ類」は、1位韓国63.5億円(同61.0億円、同104.0%)は漸増し、2位中国44.1億円(同48.4億円、同91.1%)、3位フランスは28.3億円(同32.1億円、同88.2%)と共に前年を下回った。「ネールズ類」では、1位中国38.7億円(同32.5億円、同119.0%)は伸長したが、2位フランス13.7億円(同16.4億円、同83.8%)、3位アメリカ5.3億円(同6.8億円、同78.5%)はいずれも前年を下回った。
(3)ベースメーキャップ・皮膚用化粧品類(ボディ含む)
全体では、1467.3億円(前年同期1230.8億円、前年同期比119.2%)と前年を上回った。
国別では韓国が588.9億円(同478.8億円、同123.0%)と好調でシェアの40%を占めている。次いでフランス411.4億円(同327.4億円、同125.7%)がシェアの28%を占めている。3位アメリカは143.4億円(同161.8億円、同88.6%)と前年を下回った。4位中国は52.1億円(同34.4億円、同151.6%)と売り上げを拡大している。
(4)頭髪用化粧品類
全体で450.1億円(前年同期445.1億円、前年同期比101.1%)と前年を僅かに上回った。この頭髪用化粧品類では、他国の実績合計が、260.9億円(同275.1億円、同94.8%)で全体の58%を占めているのが特徴。中でもタイは頭髪用化粧品類全体の43.6%のシェアを占めている。シャンプーでは73.8億円(前年同期82.3億円、前年同期比89.7%)であり、シェアは55%。コンディショナーやヘアオイル、クリーム等整髪料合計でも120.3億円(前年同期128.7億円、前年同期比93.4%)で、シェアは38.5%を占めている。その他の国では、フランス45.2億円(同36.1億円、同125.1%)、アメリカ42.3億円(同34.1億円、同124.2%)、中国38.1億円(同41.8億円、同91.0%)と続く。
なお次回は、2025年2月に2024年(1~12月)年間実績を報告予定。