テプニエの設備増強で海外戦略を加速
「国内と海外の売上比率を近づけたい」。日本色材工業研究所の奧村浩士会長は海外戦略をさらに強化していく考えだ。同社がメイクアップ専用工場をフランスに設置したのが2003年のこと。もともと欧州ブラントの取引が多かったこともあり、その対応のために仏・テプニエ社を買収。以来、着実に実績を積み上げ、現在の海外売上比率は45%まで高まっている。
そうした中でさらなる成長に向けて注力するのがクリーンビューティーへの対応だ。近年では化粧品分野においても原材料の安全性や環境対応など、SDGs視点の商品を求める化粧品ユーザーが増えており、特に欧米ではそれが顕著になってきている。欧米のメーカー各社もそうした化粧品ユーザーの考えに合わせて、使用する原材料の選別を進めている。例えば日本では使われることの多いタルクは、米国メーカー製品で発がん性が言われている成分が混入していたケースがあったことを受け、ほとんどの欧州ブランドは使用を避ける方向へと舵を切っており、今後もこうした傾向は続くことが想定される。日本色材工業研究所では、欧州に拠点を構えている地の利を生かし、変化する市場のトレンドを把握し、新たな価値提案を進めていく。
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