構造改革と営業力でコロナ禍を乗り切る

「コロナ禍も2年が経過しましたが、何とか厳しい時代を乗り切ることができた」というアサヌマコーポレーションの麻沼雅海社長の言葉は、2022年度の業績が回復の兆しを見せていることへの安堵の現れである。要因はコロナ前から進めてきた社内の構造改革の成果と、営業の努力のたまもの。麻沼社長は、「お陰様で前期(22年6月期)の業績はプラスになりました」と胸をなでおろす。

構造改革では内部の効率化に着手した。機械導入による省人化・省力化、付帯設備の統合、外部受発注の見直しなど、あらゆる点を再検討し、無駄の削減を図ってきた。具体的な成果として現れたのが上海での成功事例を日本に導入したこと。上海では日本に先駆けいち早く生産設備の自動化、IoTの導入などにより製造ラインの省人化・省力化を進めてきた。機械設計の段階から生産技術担当者が機械メーカーと一緒になって、生産ラインに最適な機械開発をすることで効率化を実現。そうした上海での成功体験を日本に移植。「これまで日本では、新たな生産設備を導入するときには、機械メーカー主導の開発をしていました。しかし、現在はより生産体制に適したものを導入しようと、委託先と一緒になって取り組む姿が見られるようになったのは、うれしい変化です」と麻沼社長は構造改革の成果を説明する。

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