2021年12月期業績は、売上高が前年比16.4%増の415億8200万円、営業利益22.3%増の78億1700万円、経常利益23.6%増の71億5800万円、親会社株主に帰属する当期純利益21.5%増の51億900万円と、昨年度の減収減益から一転、増収増益となった。

セグメント別売上高は、ヘアケア用剤部門は15.8%増の244億6600万円。プレミアムブランドが25.6%増と引き続き好調だったことが業績をけん引した。21年2月に投入した「オージュア リペアリティ」ラインがブリーチのトレンドが追い風となったほか、「グローバルミルボン」が各国で窓口づくりが進捗した結果、窓口軒数が47.0%増。21年6月に発売した新製品も上乗せとなった。

染毛剤部門は17.6%増の148億1300万円。「オルディーブ アディクシー」が34.2%増と引き続き拡大したほか、「ヴィラロドラ」は、窓口軒数が11.7%増、販売高が11.0%増と、ともに順調。基幹商品の「ヴィラロドラ カラー」も11.3%増と引き続き順調な推移を示した。ただ、染毛剤カテゴリーに関しては「白髪染めの線引きがいいのかどうか」といった今後の課題も示した。

化粧品部門は、紹介活動の制限が影響し計画未達も60.6%増の5億7900万円と堅調だった。主力の「インプレア」は、窓口軒数が71.2%増、販売高が60.6%増となった。

地域別売り上げは、日本が12.6%増の336億4300万円、米国が94.9%増の9億500万円、中国が40.5%増の21億4800万円、韓国が33.5%増の33億9600万円と総じて好調。海外全体では35.8%増となり、売り上げ構成比も昨年の16.4%から19.1%に拡大している。著しい伸びを示した米国は19年比でも36.7%増と拡大傾向にある。22年には「ソフィストーン」のパーマネントカラーの本格展開や「グローバルミルボンプレミアムポジション」の販売を予定しており、引き続き攻勢をかける。

22年12月期通期業績は、売上高5.6%増の439億円、営業利益3.4%減の75億5000万円、経常利益3.5%増の74億1000万円、親会社株主に帰属する当期純利益は2.4%増の52億3000万円を予想する。

決算説明会において佐藤龍二社長は、コロナ禍初期に進行中だった中計をいったん中止し、ポストコロナに向けた新中計策定のため進めた18カ月ミッションが終了したことを説明。26年度を最終年度とする新たな中期事業構想「Stage for the Future」を掲げ、26年度の売上高580億円、営業利益108億円、海外比率24.7%の数値目標を示した。その実現の軸の一つとなるのが長期グローバル市場戦略。日本、中華圏、韓国、北米、EU、ASEAN、中東の七つのリージョンごとの開発・生産体制を構築することで髪質や文化、価値観の違いに対応し、地位の美容産業の発展に貢献していく考えだ。また、ヘアケア、スキンケアに加え、中長期の新たな挑戦としてヘルスケア領域を開拓するビューティヘルスケアの三つを軸としたビューティライフケア戦略を推進することで、ビューティプラットフォーム構想の実現を目指す考えを示した。