ミルボンの2020年12月期第3四半期は、累計で売上高が昨年同期比5.4%減の252億1400万円、営業利益が同16.8%減の43億700万円、経常利益が同20.0%減の38億4200万円、親会社に帰属する四半期純利益が同19.7%減の27億4000万円。昨年度の消費税増税前の駆け込み需要の影響、コロナ禍における活動制限を受けながらも、国内、海外ともにほぼ修正計画の水準まで回復した。
部門別にみると、ヘアケア用剤部門の売上高が同4.3%減の146億5400万円。プレミアムブランドが引き続き好調で、オージュアは安定的なリピート需要で累計昨対プラスで推移した。グローバルミルボンは国内海外ともに新規窓口づくりが進んでおり、特に国内においてはコロナ禍における店販意識の高まり、さらにECサイト「milbon:iD」のスタートがブランドの成長を後押ししている。
プロフェッショナルブランドは、クロナが第3四半期単体で昨対比プラスで着地。一方、エルジューダやジェミールフランなどが新製品発売タイミングとコロナの自粛期間が重なったことなどによりマイナスとなった。この分野に関しては、新たにソーシャルネイティブ向けブランド「DOOR」を投入。SNS動画配信やサンプルを届きやすくするなどの施策に取り組むものの、まだ効果が反映されてないとの見解だ。
染毛剤部門の連結売上高は昨対比7.5%減の91億4800万円。第3四半期単体では海外が昨対プラス、国内もほぼ同水準にまで戻ってきたことで、連結で昨対プラスに転じた。
ブリーチ剤を使用したヘアカラー、いわゆるダブルカラーの人気は根強いことがあり、特にファッションカラーの回復が早い。一方、国内のグレイカラーは苦戦。サロン再開とともに徐々に店頭に戻りつつあるが、他社との競合、活動の減少の影響は大きい。一方の海外は韓国が引き続き好調で、累計でも昨対プラスで伸長した。
化粧品部門は、再構築した小規模提案活動が好調で、多くのサロンにインプレアブランドを紹介できた。その結果、9月末時点で年間目標としていた契約軒数500件を大きく上回っており、今後も窓口拡大とともに課題解決に取り組む構えだ。