店頭体験を補うオンライン施策が消費者の心をつかむ

商品の体験が重要な役割を占める化粧品のプロモーション活動は、このコロナ禍で大きな変化を迫られた。イベントはおろか、買い場である百貨店は休業、外出自粛によって買い物に行く機会は減少している中、日常生活であらゆるタッチアップの場が消失。そのような状況下において、消費者も企業も店頭体験を補う新たなサービスや施策をオンライン上に求めている。

例えば、消費者の「実際の使用感を知りたい」という声に応え盛り上がりを見せたのが、美容系・コスメ系ユーチューバーによる動画だ。人気ユーチューバーが外出できない消費者に代わり多くの化粧品を購入し「正直レビュー」や「本音レビュー」と銘打った検証動画を投稿。消費者はその動画を見て、色味や質感、仕上がりなどを評価し、購入に至るというケースが増えているという。博報堂 第三プラニング局の泰永麻希氏は、「さまざまな調査をしてわかったのは、まず店頭に行くこと自体がちょっと怖いという方が多いこと。化粧品の購入に関しても、あまり長時間店頭にいたくないだとか、あらかじめリストアップして短時間で買って帰るという考えの方も多い」と現在の化粧品に関する消費者行動を分析する。著名なユーチューバーによるレビュー動画は、こうした消費者の購買行動の変化に対応したというわけだ。

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